斎藤佑 9日韓国ロッテ戦先発決定「本当の勝負始まる」

[ 2016年2月5日 05:50 ]

投内連携で突然飛んできたボールを捕球する大谷(右)とびっくりして跳び上がる斎藤

 日本ハムの斎藤佑樹投手(27)が3日(日本時間4日)、当地の春季キャンプで2度目のブルペンに入り、捕手を座らせて32球を投げ込んだ。昨季1勝に終わり、今季に巻き返しを誓う男は8日(日本時間9日)の韓国ロッテ戦で先発することが決定した。17日に沖縄・名護へ戻ったところで投手陣の入れ替えも予定されているだけに、今季初実戦から結果を追い求めていく。

 キャンプ初日から2日間は寒気に覆われていたが、3日目にしてアリゾナの快晴となった。そんな青い空を見つめながら、斎藤は並々ならぬ覚悟を口にした。

 「環境は本当にいい。あとは自分がやるだけ。本当の勝負が始まるが、(先発争いの競争に勝ち残って)開幕まで行きたい。最初の実戦から結果を出していきたい」

 チームがリーグ制覇した12年は2年目で開幕投手の大役を任され、完投勝利を収めてチームに勢いをつけた。その後は右肩を痛め、故障から復活してからも14年2勝、15年1勝に終わった。過去の実績は関係ない。今年は結果を残せなければ、2軍に落とされるサバイバルキャンプなのだ。

 この日のブルペンでは32球を投じた。直球を中心にスライダーとフォークを交えた。理由は単純明快だ。「試合でよく使う球種なので…」。今季初実戦となる8日の韓国ロッテ戦は、斎藤にとって調整の舞台ではない。今季の行方を左右しかねない意味も持つ。

 このオフは肩と股関節を鍛えてきた。「可動域を広げ、それで強くしようとした」。年明けには自身初の海外自主トレをハワイで行った。温暖な地で体をつくろうとしたのは、アリゾナでは最初から力を発揮できる準備をするためだった。

 栗山監督の期待も大きい。「(斎藤)佑樹は昨秋から状態がいい。調子が悪いときのゾーンが上がっている」。安定感が増したことを独特の言葉で表現した。斎藤も言った。「故障前よりも上の状態へ、そこへ行かなくてはいけない」。投球フォームに生まれた躍動感が、闘志と意欲を如実に表していた。 (横市 勇)

続きを表示

2016年2月5日のニュース