実を結ぶ取り組み…DeNA 子供らに74万個のキャッププレゼント

[ 2016年2月5日 08:39 ]

球団5周年記念ロゴが入った帽子をかぶった小学生に囲まれ笑顔の(左から)山崎康、三浦、後藤

 2月4日のDeNAの沖縄・宜野湾キャンプ。スタンドが「横浜ブルー」で染まった。チームのベースボールキャップをかぶった子どもたちが100人以上、見学に訪れて「ラミちゃん監督!頑張って~!」という歓声が上がる。グラウンドに出たラミレス監督は笑みを浮かべて手を挙げて、声援に応えた。

 このキャップは、DeNAが球団創設5周年記念事業の一環として、キャンプ地の子どもたち約2万人にプレゼントしたものだ。春季キャンプ地の宜野湾市、嘉手納町と宿泊地である北中城村。そして、秋季キャンプ地の鹿児島・奄美大島にも無料配布した。それ以前に球団は神奈川県内の子どもたち約72万人に同様の取り組みを実施しており、計74万個のキャップを配布したことになる。1個1000円と仮定すると総費用は7億4000万円もの大金となる。

 なぜ、観客動員などの球団収入と直結しない取り組みを行っているのか。神奈川県内で配布した際に池田純球団社長は「子どもの体力低下が問題になる中、外で遊ぶきっかけになる。コストはかかったが、横浜に根付くことを考えた」と話していた。「地域に根付く」という意味で、チームのオフの拠点であるキャンプ地でも同様の取り組みを実施。日頃のサポートに対する感謝を表すという意味もあるという。

 2011年に「横浜DeNAベイスターズ」になってから、観客動員は4年間で165%の大幅増。昨季は最下位に沈んだものの、32回の大入りを記録した。球団のさまざまな新しい取り組みをファンが評価しているという証拠である。

 編成トップの高田繁GMは「うちのチームは15年は営業面では頑張った。それがあんなにお客さんが入った理由だ。今度はチームが頑張らないといけない」と常々話している。ラミレス監督も「ファンに一番喜んでもらえるのは勝利」と、今季のスローガンに「WE PLAY TO WIN」を掲げた。今年こそ満員の横浜スタジアムでファンに勝利を届けられるか、16年シーズンは「ラミレスDeNA」に注目だ。(中村 文香)

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2016年2月5日のニュース