ドラ1上原 初ブルペン54球「自分にしかないものをアピール」

[ 2016年2月4日 05:30 ]

ブルペンでの投球練習を行う上原

 日本ハムのドラフト1位・上原健太投手(21=明大)が2日(日本時間3日)、春季キャンプで初めてブルペン入りし、捕手を座らせて54球を投げ込んだ。栗山英樹監督(54)ら首脳陣からはスロー調整も容認されているが、最速151キロを誇る直球を中心に、持ち球である5種類の変化球を全て投げ込んだ。先発ローテーションを目標に掲げる1メートル90の長身左腕が、実力の片りんを見せた。

 7投手が並ぶことができるブルペンの左端を、上原は選んだ。際立ったのは、1メートル90の長身を生かした角度のある球だった。「調子も悪くなかったし、変化球もひと通り投げた」。直球にカーブ、スライダー、チェンジアップ、シュート、フォークも投げ込んだ。「ユニホームを着て投げると、いろいろと変わってくる。だから、全ての球種を試した」。上原は、持ち球を全て披露した理由をこう明かした。

 吉井投手コーチからは「あまり投げ過ぎないように」と言われ、栗山監督にも「自分のペースでやれ」と声を掛けてもらった。気を使ってもらうことはうれしいが、甘んじるつもりもない。先発ローテーションが目標で、競争はすでに始まっていると自覚している。

 「先発ローテーションに入る投手は安定した結果を残している。簡単ではないが、自分にしかないものをアピールすればチャンスはある」。上原は「長身」と「左腕」が自身の特長だと分析する。「自分にしか出せない角度、落差を出していければいい」。そのためのルーティンもある。

 投球前と投球後にプレートから踏み出した右足までを歩測する。上原は平均5歩半で、一般的には狭いと思われるが、「それは環境によって変わる」と常に歩測することで、その日の自分の調子に合った歩幅のデータを導き出している。「プロで活躍するには、球の軌道、出どころなど人と違った方がいい。あの高さは特長だよね」。投球を見守った栗山監督もうれしそうだった。(横市 勇)

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2016年2月4日のニュース