未来の主砲だ!横田初抜てき1軍キャンプ 金本監督「器大きい」

[ 2016年1月23日 06:31 ]

1軍キャンプスタートが決まり意気込む横田

 将来の主砲候補を大抜てきだ。阪神は22日、西宮市内の合宿所、虎風荘で1、2軍合同コーチ会議を開催。金本知憲監督(47)は「僕の目で見てみたい」と高卒3年目の横田慎太郎外野手(20)を1軍キャンプに初選出した。就任直後の昨秋は掛布雅之2軍監督(60)に預けた秘蔵っ子を今春は自らの手で鍛え上げる算段だ。

 まだ1軍出場のない20歳の大抜てきには金本監督の強い意向が反映された。約1時間に及んだキャンプ前最後の1、2軍合同コーチ会議。メンバー振り分けが大詰めを迎えた時、“当落線上”にいた横田を自ら指名したことを明かした。

 「最後ちょっと迷ったんだけどね。もうちょっと掛布さんに(預けて)秋の流れで…というところもあったけど、やっぱり僕も見てみたい。どれくらい良くなっているのか、僕の目で見てみたいということ。だから連れて行きます」

 評論家時代から注目していた逸材ながら、監督就任した直後の昨秋はキャンプに帯同させず鳴尾浜球場での2軍練習に残した。掛布2軍監督に継続的な指導を任せるためだった。今春はもう我慢できなかった。1軍キャンプ招集はプロ3年目で初めて。機は熟した。大きな期待感は言葉になってあふれ出た。

 「体つき、足の速さ、肩の強さ、飛ばす力、スイングスピード、選手として器というのが大きい。糸井や柳田のようになってほしい。体格も似ている。顔は負けているけどね」

 着実に成長曲線を描いてきた。昨冬参加した台湾ウインターリーグでは19試合出場で打率・304、2本塁打、11打点。以前に「5年、6年かけて3割40本塁打。そういうつもりで育てていきたい」と明かした育成計画は直接指導の段階へと進んだ。期待は将来性の枠に収まらない。台頭までの期間が想定より縮まることは大歓迎だ。

 「もちろん、もちろん。打率2割に行かなくても、『よし、使ってみたい』と思わせるレベルまで行ってくれないと。そこはもう彼次第」

 素質を認め、舞台も用意した。あとは横田がどう応えるか。愛情の裏側で厳しさも示すことも忘れなかった。沖縄切符を渡された本人は当然、やる気に満ちていた。

 「打つだけじゃダメ。守備も走塁もやっていけたら。飛ばすこととか練習でやってきたことをできれば。(1軍は)皆さん、すごい選手。いろいろ聞いて、盗みたい」

 現時点で外野のレギュラーを約束されているのは福留だけ。残る2つの椅子は空席だ。実績が皆無に等しい若虎は、対抗でもなければ大穴でもない、完全な無印だろう。レギュラー争いにどこまで割って入ることができるのか。『超変革』の目玉になるかもしれない大器から今春は目が離せない。(山本 浩之)

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2016年1月23日のニュース