マー君 3年目はエースのプライド「バリバリ意識」

[ 2016年1月23日 05:30 ]

田中が(後方左から)楽天・松井裕、辛島、則本の前でノックを受ける

 名門ヤンキースでエースを張る自覚と責任がある。メジャー3年目を迎える田中は強烈なプライドをにじませた。

 「そういう(エースという)思いは強く持っていこうと思う。今までよりバリバリ意識して。あえてです」。メジャーで自身初の開幕投手を務めた昨季は12勝を挙げて2年連続2桁勝利を達成。それでもエースという言葉には「自分のやることは変わらない」などと言及は避けてきた。しかし、2年連続開幕投手の期待が懸かる今季は違う。過去2年で25勝12敗の成績は申し分ないが、エースに求められるのは年間を通してチームを勝利に導く投球だ。右肘や右前腕部などを痛め、2年連続で故障者リスト入りしているだけに「短期で貯金をつくりました、といってもしゃあない。やっぱりフルシーズン戦いたいし、そこの思いは一番強い」と力を込めた。

 ド軍に移籍した前田も身体検査で右肘に異常が見つかったことで日本投手の勤続疲労による故障を懸念する声は米国内で根強い。「結果を出していれば何も言われない。1試合いい投球をすればヒーローだし、1試合悪い投球をすれば肘が駄目じゃないかとなる。言われたくないなら勝ち続けるしかない」。自らに言い聞かせるように、自他ともに認めるライバルにエールを送った。

 公開した自主トレでは約40メートルの距離でキャッチボールを行い、最後は投本間の距離で12球強い球を披露。このオフに受けた右肘の遊離軟骨除去手術の影響も感じさせず「順調です」と表情は明るい。順調なら2月19日(日本時間同日深夜)のキャンプインから通常メニューをこなせる見込みだ。「この2年間、チームやファンの期待に応えられている部分がない。周囲が納得する数字を残すことが一番」。多くの期待を背負い、名実ともにヤ軍のエースになる。(東尾 洋樹)

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2016年1月23日のニュース