仲間に感謝の涙…巨人・井端コーチ 母校・亜大で引退試合

[ 2015年12月21日 09:21 ]

スピーチで涙を流す巨人・井端内野守備走塁コーチ

 今季限りで現役を引退した巨人・井端弘和内野守備走塁コーチ(40)の「引退試合」が20日、母校の亜大グラウンドで行われた。大学時代の同級生であるNTT東日本の飯塚智広監督を中心に企画したもので、約30人が参加。井端コーチは最後の背番号「2」のユニホーム姿を披露した。

 懐かしい顔に囲まれた井端コーチの顔からは終始、白い歯がこぼれた。「こんなに集まってくれるとは思わなかった」。5回までの特別ルール。監督兼選手として「2番・遊撃」で先発出場し、最後はマウンドにも上がった。現役時代と変わらぬ鋭いスイングで、2安打を放った。

 井端コーチはシーズン終了後に、高橋由伸監督の後を追うように引退したため、引退試合を行う機会がなかった。「最後に子供たちに打席を見せたい」と飯塚監督に相談したところ、仲間たちがその願いをかなえた。前夜は野球部の寮に集まり前夜祭。大学時代の思い出話は深夜まで続いた。

 始球式では井端コーチが投手、打席には長男の巧君(4)が入った。父譲りの粘り強さでファウルで6球粘り、最後はこれまた父顔負けの右打ちで一塁内野安打。試合後はマウンド付近に全選手が集まり、井端コーチがスピーチを述べた。

 「このように素晴らしい引退試合を開いてくれて、感謝の気持ちでいっぱいです。18年間プレーできたのも亜細亜大学で皆さんと汗を流したから。本当に本当に、ありがとうございました」と涙した。最後は一番近くで支えてくれた明子夫人(37)に、感謝の気持ちを込めた花束を手渡した。(川手 達矢)

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