福留 獲得濃厚の元同僚マテオに太鼓判「何でも器用にできる」

[ 2015年12月16日 09:05 ]

恒例のトークショーに参加した福原(左)と福留

 阪神が来季の新守護神候補に大リーグ・パドレスのマテオを獲得することが濃厚となった。カブス時代にチームメートだった福留孝介外野手(38)が、全面支援を約束した。

 「彼が僕を覚えているか分からないけど、僕自身もやっぱりアメリカへ行った時に、知っている人、見たことがある人がいるのと、いないのでは違ったからね。まだ決まった訳ではないけど、そうなった場合には、少しでも助けてあげることができればいいと思う」

 球団は、2年契約が満了する呉昇桓流出の可能性を考え、リスクマネジメントとして水面下で調査を続けてきた。中村GMが今夏に渡米し、マテオは、その当時からリストの最上位に上がっていた。主軸を務めるゴメスと同じドミニカ共和国出身の31歳で、今季メジャーで26試合に登板。1勝1敗、防御率4・00。身長1メートル85、100キロの体格を活かした最速156キロの直球は浮き上がるような軌道を見せ、空振りを奪う。呉昇桓の「石直球」にも見劣りしないウイニングショットと言える。鋭く曲がるスライダーを操る技術もある。

 その年の世相を1字で表す師走恒例の「今年の漢字」が「安」に決まったこの日、サポート役に名乗りを上げた福留は、マテオについて“安心してください!”とばかりに太鼓判を押した。マテオの人柄を「すごく良いやつ」と絶賛。「僕がいた時、彼は上と下を行ったり来たりしていたし、プレーも変わっていると思うから見てみないと分からないけど、何でも器用にできるんじゃない? あまり器用そうな顔はしていないけど」と、あごひげをたくわえたコワモテ右腕の能力を評価した。

 自身もFA権を行使し08年にメジャー挑戦。5年間プレーし、マイナーの苦難も味わった。新たに浮上した新助っ人ドリスとも10年にカブスでともに所属している。異国で孤軍奮闘する苦労を知っているだけに、新助っ人たちの日本球界への適応を後押しする構えだ。(湯澤 涼)

 ◆マルコス・マテオ 1984年4月18日生まれ、ドミニカ共和国出身の31歳。04年にアマチュアFAでレッズと契約。カブス時代の10年8月9日にメジャーデビュー。今季は開幕をパドレス3Aで迎え25試合3勝0敗9セーブ、防御率1・69。6月にメジャー昇格し、26試合に登板した。メジャー通算70試合2勝4敗、防御率4・65。1メートル85、100キロ。右投げ右打ち。

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