清田悔やみきれない一振り 5回また来たスライダー引っかけ三ゴロ

[ 2015年10月15日 08:40 ]

<ソ・ロ>5回無死二、三塁、三ゴロに倒れる清田

パ・リーグCSファイナルS第1戦 ロッテ2-3ソフトバンク

(10月14日 ヤフオクD)
 5回までに7残塁。拙攻を重ねたロッテ打線の象徴的な場面が、同点で迎えた5回無死二、三塁での清田の打席だった。3ボールから、ソフトバンク先発・武田が投じた4球目の外角スライダーを引っかけて三塁ゴロ。走者は動けず、1死となり、後続も凡退した。

 「今考えれば、“やってしまったな”という感じ」。1球待てば、という後悔ではない。ベンチも「打っても良い」のサインだった。伏線は3回2死一、二塁の打席にあった。この打席でも3ボールから、清田は4球目のワンバウンドのスライダーを空振りしている。結果的にフルカウントからの直球を右越えに先制2点二塁打したが「あの打席でノースリーからスライダーが来たことで、今度は真っすぐが来ると思った」と言う。同じカウントで、同じ配球はしてこない。ましてや四球で無死満塁にはしたくないから直球の可能性が高い、と読んだ。しかし、5回の打席でも再びスライダーがきた。140キロ台後半の直球の球威に負けまいと「引っ張る意識が強かった」と、狙いとは違っていた外角スライダーにバットは止まらなかった。

 この場面、ソフトバンクは特殊な守備陣形を敷いていた。三塁、遊撃、一塁は前進守備で二塁だけが定位置。ソフトバンク・鳥越内野守備コーチは「おっつけてきたら(清田の場合)右方向に強い打球が飛ぶ。それでヒットゾーンが広くなるのが嫌だった」と説明。3回の適時打、ビデオ判定となった7回の右中間フェンス直撃の二塁打が顕著な例だった。そのため、頭を抜かれるよりは二ゴロで1点は仕方ないというシフトだった。「もう少し右方向に意識があったら結果は違っていたと思う」。清田にとっては悔やみきれない一振りとなった。(東山 貴実)

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2015年10月15日のニュース