中日・谷繁「気持ちは固まった」 現役引退、来季は監督専念

[ 2015年9月15日 05:30 ]

小笠原(右)と話す谷繁兼任監督

 中日の谷繁元信捕手兼任監督(44)が今季限りで現役を引退することが14日、明らかになった。88年ドラフト1位で大洋(現DeNA)に入団してから27年目。プロ野球新記録の3018試合出場を達成した鉄人捕手はマスクをおき、来季からは監督業に専念して最下位低迷中のチーム再建に全力を注ぐ。

 誰よりも多く試合に出た大捕手・谷繁が、ついに戦場を去る。81年間の日本プロ野球史に輝く3018試合を達成した7月28日の阪神戦を最後に出場がなく、今季限りで選手生活にピリオドを打つ。14日はナゴヤドームで練習に参加。「気持ちは固まっています。その時が来たらお話しします」と明言は避けたが、表情に迷いはなかった。正式発表や引退会見は近日中に行われる予定だ。

 88年に島根・江の川高(現・石見智翠館)から強打の捕手として大洋に入団。チーム名が横浜に変わった後の96年ごろから不動の正捕手に定着し、98年には攻守の中心選手として優勝、日本一を経験した。01年オフにFA権を行使して中日に移籍。扇の要のポジションから「投手王国」を支え、4度の優勝と1度の日本一に貢献した。

 ただ、近年は左太腿や腰に不安を抱えて出場機会は激減。監督兼任2年目の今季は、杉山、桂ら若手捕手に実戦経験を積ませながら采配に専念してきた。一昨年10月の就任時に監督としては4年、選手では2年契約を結んでおり、今季での現役引退はシーズン前から想定していた。一方で昨季が4位、今季は最下位低迷中だけに、監督としてチーム再建への険しい道を歩む覚悟は強い。今季は既に優勝の可能性が完全消滅したが「どんな状態でも試合がある限りベストを尽くす」と話した。出場選手登録はされているため、24日の本拠地最終戦(阪神戦)にもラストマスクをかぶることになりそうだ。

 ◆谷繁 元信(たにしげ・もとのぶ)1970年(昭45)12月21日生まれ、広島県出身の44歳。江の川(現石見智翠館)から88年ドラフト1位で大洋(後の横浜、現DeNA)に入団。98年には横浜の38年ぶりの日本一に貢献した。01年オフにFA権を行使して中日へ移籍し、4度のリーグ制覇を支えた。13年5月に通算2000安打を記録。14年から選手兼任監督。1メートル76、81キロ、右投げ右打ち。

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