岡大海、野村から3打点 明大時代に同部屋の先輩に“恩返し”

[ 2015年6月5日 08:47 ]

<広・日>勝ち越し打と2ランの岡はB・B(右)に祝福のキスをされる

交流戦 日本ハム6―3広島

(6月4日 マツダ)
 岡、恩返しの先輩撃ちだ。日本ハムは4日、交流戦の広島戦(マツダ)に岡大海外野手(23)の3打点の活躍で逆転勝ちした。2点差を追いついた4回1死二塁で右前に勝ち越し打を放てば、6回2死一塁はバックスクリーンへ3号2ラン。明大の2年先輩、広島・野村祐輔投手(25)攻略の立役者となった。チームは今季2度目の5連勝で貯金12、リーグ戦&交流戦の首位を快走だ。
【試合結果】

 控えめに、それでも素直に喜んだ。先輩に成長した姿を見せられた。照れ笑いしたけれど、岡にとっては、それが何よりもうれしかった。

 「大学時代にお世話になった先輩から、3打点も挙げられて良かったです」。2点差を追いついた4回1死二塁。明大の2学年上だった先輩・野村から右中間へ勝ち越し打を放った。それだけじゃない。4―2の6回2死一塁だ。外角のチェンジアップに泳がされながら、芯で捉えた打球はぐんぐん伸びた。試合を決めるバックスクリーンへの3号2ラン。2回1死三塁の先制機では遊ゴロに倒れただけに「1打席目で抑えられていたので、なんとか打つことができて良かった。上沢も良い投球をしていたので、勝つことができて良かった」。殊勲の2安打3打点。ふがいなさをバットにぶつけ、見事に結果を出してみせた。

 明大2年時は投手だったこともあり、半年間、野村と寮の同部屋で過ごした。「全てを学んだ。何をするにも一緒にやらせてもらった」。同郷・岡山の先輩でもある野村からは「疲労を気にしながら練習をするな。その日その日を一生懸命にやれ」と口酸っぱく言われ、それが今でも岡の信念になっている。「当時は投手でしたが、打者としても成長することができた」。金言を胸に、明大では投打の二刀流として活躍。11年の明治神宮大会準決勝(対東北福祉大)では野村―岡の完封リレーで快勝し、日本一につなげた。野村が卒業する際には「背番号11を他のやつがつけてもいいのか」と諭され、代々引き継がれる明大のエースナンバー「11」を2学年下の岡が継承した。先輩からの直々の指名は、今でも心に残っている。

 そんなプロ2年目の若武者が先輩後輩対決を制すと、主砲・中田も6回に左前適時打を放つなど2打点をマーク。53打点として大阪桐蔭の先輩でもある西武・中村を5月29日以来6日ぶりに抜き本塁打(18本)との2冠王に返り咲いた。母校の先輩としのぎを削って成長していく。栗山監督は言った。「岡は憧れの先輩から打ったのは自信になったと思う。良かったよね」。これでチームは今季2度目の5連勝を飾り、リーグ戦&交流戦のダブル首位をがっちりキープ。あらゆるものを力に変え、日本ハムの進撃は止まらない。

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2015年6月5日のニュース