師のアドバイスでお目覚め?オリ中島 移籍後初3安打

[ 2015年3月18日 05:30 ]

<中・オ>7回2死満塁、中島は中前に2点適時打を放つ

オープン戦 オリックス5-4中日

(3月17日 ナゴヤD)
 オリックスの中島裕之内野手(32)が、期待通りの勝負強さを見せた。5番に入った中日戦で、7回に2点適時打を放つなど3安打。移籍後初の猛打賞を決めるなど内容の濃い打席に、森脇監督もうならせた。シーズンでも5番が濃厚で、開幕が迫ってきた中でいよいよエンジンも掛かってきた。

 これが中島だ。期待通りの一打に、一塁ベース上で自然と笑みも漏れた。勝負強さを発揮したのは7回。1点が入り、なおも2死満塁となった場面だ。3―1と2点差に広がったが、ここでの追加点は一気に試合を決める。その局面で見逃さなかった。

 最後はフルカウントから、祖父江の142キロの低め直球を中前にはじき返す2点適時打。「どんな球が来るのか分からなかったが、状況を見て、打ちにいけた」と涼しい顔で振り返る。ただ、「内容の濃い打席だった」と森脇監督が解説するように、中島らしさが詰まっていた。

 3球目で早々と追い込まれながらも、「打ちたい、打ちたいでは、ボール球も振ってしまう」と冷静に2球見逃し。そして、フルカウントになると「ストライクが来ているから、無茶ぶりせんでもよかった。ボールなら、見逃せば点は入るし」と、きっちり意識づけして適時打とした。基本に忠実な打撃に、シーズンでも5番を期待する森脇監督もうなるわけだ。

 試合前には、中日が特別コーチとしてキャンプに招へいした土井正博氏と再会。西武時代の打撃コーチでもあり、師と仰いだ人だ。打撃練習もチェックされ、アドバイスも受けた。試合ですぐさま実行。「内容は秘密」というが、その成果か、移籍後初の猛打賞となり、中島らしい一日となった。

 開幕が近づき、本番を想定した試合で結果が出て、指揮官は「うちは束になって掛かっていく。このイニングを逃せない中で、実行できた」と7回に手応えを感じていた。中島も「あと4試合でしょ。上げていかんとね」とエンジン全開予告。入団会見で「打点を挙げたい」と宣言した男に、さらに期待が高まりそうだ。

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2015年3月18日のニュース