巨人15安打9得点 水鉄砲から紙鉄砲打線「当たったら痛いぞ、ぐらい」

[ 2015年3月18日 06:40 ]

<ヤ・巨>9回右前適時打を放ちこの日4安打の片岡(中央)は橋本(左)、寺内とグータッチ

練習試合 巨人9―3ヤクルト

(3月17日 神宮)
 15安打9得点。巨人の攻撃陣が実戦で9試合ぶりの2桁安打をマークした。「水鉄砲打線」解消へ、口火を切ったのは意外な男だった。1―3の5回2死二塁。代打の坂口が、成瀬から左越えに同点2ランを放った。

 内角の134キロ直球を迷いなく振り「たまたまバットを振ったら当たりました」と謙遜した。3年目の24歳三塁手。今年初めて1軍に呼ばれたチャンスを生かした。昨年は1軍出場がなく、14日に開幕したイースタン・リーグでも出番なし。ドラフト1位の岡本(智弁学園)が三塁で起用されているため出番が激減しており「一喜一憂していられない。(他の1軍選手と)比べるのもおこがましい」と浮かれる様子はなかったが、文字通り大きな一発だった。

 3月に入ってから、チーム2本目のアーチ。原監督が「坂口が一発打ってから火が付いた感じ。小さな引き金を引いてくれたのかなという気がする」と絶賛した通り、7回以降の3イニングで6得点と一気につながりを取り戻した。4番とともに1番が固まらない中で、1番スタメンの片岡はチーム26イニングぶりの適時打となる左翼線二塁打を含む4安打。「思い切り振っていかないといけないと思った。これからもアピールしていかないと」。二塁手争いでは井端の好調が目立っていただけに、さらなる奮起を誓った。

 原監督は試合後、東京都内で行われた激励会で「きょうは紙鉄砲ぐらいにはなりました。当たったら痛いぞ、というくらいに。段階を追いながら個の力、チーム力も上がってきています」とあいさつした。懸案である三塁手で坂口が火を付け、1番で片岡が大暴れ。イースタンでは長野が今年初の実戦出場を果たした。開幕まで10日を切り、ようやく打線に光が見えてきた。

 ▼巨人・川相ヘッドコーチ(坂口について)ワンチャンスで期待に応えたし、その後の粘っての四球もよかった。新鮮な力が活躍してくれた。刺激になれば。

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