阪神ドラ3江越が仮契約 夢はでっかく球団初のトリプル3

[ 2014年11月28日 05:30 ]

交渉が行われたホテルの敷地内にある観音堂前で自慢の強肩をアピールする駒大・江越

 阪神からドラフト3位指名された江越大賀外野手(21=駒大)が27日、都内のホテルで入団交渉に臨み、契約金6000万円、年俸1000万円で仮契約した(金額は推定)。背番号は未定。走攻守3拍子揃った中軸候補は、目標に掲げた福留孝介外野手(37)からゆくゆくはレギュラーを奪い、3割、30本、30盗塁の「トリプルスリー」達成を見据えた。

 今は「野望」でも、必ず現実にして見せる。江越が言葉に力を込め、究極の目標を口にした。

 「(目標の)数字はまだ想像できないですが、3割、30本、30盗塁は将来的にやっていきたい」

 長いプロ野球の歴史でも、これまで歴代8人しかクリアしていない偉業で、近年でも02年に当時西武の松井稼(現楽天)を最後に到達者が出ていない。それでも、江越の秘めるポテンシャルは“トリプルスリー級”であることは間違いなさそうだ。

 50メートル5秒8の俊足に加えて、駒大1年時には春季リーグ開幕カード、中大2回戦で大学初安打となるバックスクリーンへの特大アーチをかけるなど、パワーも魅力の一つ。「3割は自信はないですが(30本、30盗塁は)あります」と苦笑いを浮かべたように、確実性に課題を残す。しかし、担当の中尾スカウトから「それぐらいスケールのでかい選手。タイプは真弓明信。足と肩は真弓さん以上。なんかの拍子で化ける可能性がある」と評される素材の持ち主だ。

 当然、チーム内での競争に勝たなければ、トリプルスリーへの挑戦権も与えられないことは強く自覚している。厳しい競争を前にしっかりと“ターゲット”も定めた。

 「福留さんのように長く現役を続けられる選手になりたい。今まで目指してきた1人。打席に立っている時の心境だとか、そういうところを聞けたら。(将来的には)近づいて追い越せるようにやっていきたい」と目をぎらつかせた。

 「タイガースの一員として自覚を持って1日、1日、しっかりやっていきたい。たくさんの観客の前で野球ができる。いろんな人に夢を与えられる。まだまだですが、3拍子揃っているものを出していければ」

 高校時代は縁のなかった聖地で大暴れして見せる。阪神では初のトリプルスリー達成者として、「江越大賀」の名を球史に刻む。

 ◆江越 大賀(えごし・たいが)1993年(平5)3月12日生まれ、長崎県出身の21歳。小2からソフトボールを始める。西有家中では軟式野球部に所属。海星では甲子園出場なし。駒大では1年春にリーグ戦デビューし2年春、3年秋、4年秋に外野手部門でベストナインを獲得。昨年の日米大学野球で日本代表入り。1メートル82、83キロ。右投げ右打ち。

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