巨人 トラに引導5・5差!坂本ついにメッセ攻略弾

[ 2014年9月10日 05:30 ]

<神・巨>初回1死二塁、坂本はメッセンジャーから先制の14号2ランを放つ

セ・リーグ 巨人8-2阪神

(9月9日 甲子園)
 虎に引導を渡した。巨人は9日、今季最後の阪神3連戦の初戦に快勝した。今季の対戦で4勝を挙げられていた阪神先発のランディ・メッセンジャー投手(33)から初回に坂本勇人内野手(25)が14号2ラン。4回には四球を挟んだ5連打で降板に追い込み、天敵に初黒星をつけた。これで3位・阪神には5・5ゲーム差。2位・広島と3ゲーム差は変わらないが、10日にも優勝マジック「17」が再点灯する。

 天敵のメッセンジャーを「8度目の正直」で沈めた。先制2ランで突破口を開いた坂本は、上機嫌で帰りのバスに乗り込んだ。

 「緩い球に、体が自然と反応できた。ボール球だったけど、重心を後ろにためて思い切って振れた」

 初回1死二塁。坂本はメッセンジャーの初球、高めに浮いたカーブを左中間に14号2ラン。2―0の4回は自身の左前打を足場に、阿部の四球を挟んで5連打。天敵に息つく暇を与えず降板に追い込み、一挙6点のビッグイニングをつくった。

 メッセンジャーには今季ここまで7度対戦して勝ち星なしの4敗を喫し、防御率1・94と抑え込まれていた。甲子園では3戦、計24イニングでわずか2得点。これまでは練習で打撃投手を前に出したり、高めの直球を捨てて狙い球を絞るなど細かく対策を練ってきたが、この日はあえて具体的な攻略法は与えず、各選手の「感性」に一任。橋上打撃コーチが「レギュラーは(これまでに)20打席以上立っている。それぞれが対策を取った」と言えば、村田打撃コーチも「各自が目線を下げたり、バットを短く持ったりと対応してくれた」と振り返った。

 前回対戦した8月26日(東京ドーム)は、緩いカーブを効果的に使われ、3打数無安打だった坂本の頭にはその苦い記憶が鮮明に残っていた。「さすがに初球は頭になかった」としたが、教訓を生かしてカーブにも形を崩されずに対応した。

 リーグ3連覇へ向けた勝負の9連戦を快勝スタート。3位阪神には5・5ゲーム差として、優勝争いでは事実上の引導を渡した。メッセンジャーを打ち崩したことで、クライマックスシリーズ(CS)に向けても不安材料は払しょくされた。原監督は「最高のゲームだったと思う。やられっぱなしというところがあったのでね」と声を弾ませた。

 ≪球団最多11本目 肩書つき本塁打≫巨人がメッセンジャー(神)から8点を奪う猛攻。今季8度目の対戦になるが、これまで平均1・57点しか奪えず4勝(0敗)を献上していた天敵に初めて黒星をつけた。決勝打は坂本の先制2ラン。同投手からの本塁打は10年8月22日以来3本目で、19試合、59打席ぶりの一発が勝利につながった。なお、肩書つきの本塁打は今季11本目。セでは丸(広)14本、ゴメス(神)13本に次ぐ3位で、球団最多と貴重なアーチが多い。

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