阪神・鳥谷、メジャー流失危機!ロイヤルズが獲得調査

[ 2014年9月2日 09:05 ]

阪神の鳥谷

 大リーグ・ロイヤルズが阪神・鳥谷敬内野手(33)の獲得調査を進めていることが1日、分かった。鳥谷は12年に海外フリーエージェント(FA)権を取得。過去2年はFA権の行使を見送り残留しているが、メジャー移籍も視野にいずれも単年契約を結んでおり、今オフもその去就が注目を集めそうだ。

 海の向こうからショッキングな情報が飛び込んできた。この日までに大リーグ・ロイヤルズが、鳥谷の獲得調査を進めていることが判明した。メジャーの代理人を含む複数の関係者が、その現状を明かした。

 「以前からロイヤルズは鳥谷の調査を続けている。内野ならどこでも守れるユーティリティーぶりに加え、故障をしない肉体の強さもある」

 シーズンが開幕して以降、ロイヤルズのスカウトが数十試合にわたって鳥谷の動きを入念にチェック。巧みなバットコントロール、4割1分5厘という高い出塁率に加え、堅実な守備も評価を得ているという。

 8月31日時点(日本時間1日)で、ア・リーグ中地区の首位に立つロイヤルズは、インファンテ、エスコバルが二遊間を固めているが、三塁手・モースタカスは伸び悩んでおり定位置獲得までには至っていない。来季以降、もっとも有用な補強は二塁、三塁、遊撃の複数ポジションをこなせる内野手が浮かび上がる。その点、鳥谷は13年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で本職の遊撃だけでなく二塁、三塁も務めており、ロ軍が求めている条件に合致する。さらに早大の同級生・青木宣親外野手(32)も所属しているという縁もある。

 鳥谷自身は2012年のシーズン中に、初めて海外FA権を獲得した。早大時代からメジャーリーグに憧れを抱いていたのは周知の事実。実際、ここ2年のシーズンオフは残留かメジャー移籍かで熟考を重ねてきた。最終的には昨オフも阪神残留を決断したが、その一方で、今オフ以降のメジャー移籍も視野に球団とは単年契約をかわしたという背景がある。

 確かに、メジャー市場における日本人内野手の評価は一様に低く、阪神を上回る好条件を得るのは難しい側面もある。だが、長年の憧れがそれらを上回る可能性も否定できず、今オフも自身の去就に関し、考え抜くものと見られる。

 「3番・遊撃」という要職に加え、チームの中では数少ない生え抜きのレギュラー野手。その存在はチームの根幹をなしており、仮に流出するようなことがあれば攻守における戦力ダウンは計り知れない。鳥谷自身が9年ぶりV奪回へ向けてシーズンに集中していることに配慮し、球団サイドはシーズン終了を待って残留交渉を本格化していく構えだ。

 阪神残留かメジャー移籍か。今オフも鳥谷の去就に注目が集まる。 

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2014年9月2日のニュース