呉昇桓 入団1年目でセーブ王獲得なら10年ぶり4人目

[ 2014年9月2日 11:23 ]

阪神の呉昇桓(オ・スンファン)

 韓国で通算277セーブをマークした阪神の呉昇桓(オ・スンファン)投手(32)が日本でも本領を発揮。セ最多の33セーブを挙げ、チームのV争いを支えている。タイトルと記録を狙う虎の守護神に注目する。

 昨季の阪神は12球団最少の23セーブ。絶対的な抑え不在に泣いたが、呉昇桓の加入で課題は解消された。抜群の球威で防御率2・12、奪三振率11・47をマークしているが、これを期間別に分けると

期 間  防御率  奪三振率
~6月 2・57 10・29

7月~ 1・57 12・91

 7月以降に成績がアップ。セーブ失敗も6月までの3試合から7月以降はわずか1試合と安定感が増している。

 ここまで積み上げたセーブはセ最多の33。来日1年目の最多記録は00年ギャラード(中)、11年サファテ(広)の各35で、タイ記録にはあと2に迫っている。また、韓国人の日本球界最多セーブは97年宣銅烈(ソン・ドンヨル)(中)の38となっており、こちらも目前だ。

 これらの記録更新とともに、セーブ王獲得も間違いなさそうだ。同部門のセ2位はマシソン(巨)、ミコライオ(広)の21セーブで、12個差の独走。入団1年目に抑えのタイトル奪取となれば、90年与田(中)、00年ギャラード、04年三瀬(ダ)の最優秀救援(最多セーブポイント=セーブ+救援勝利)以来10年ぶり4人目になる。

 さらに、2位との差をどこまで広げるかも注目だ。過去の最多セーブ投手のうち、2位に10以上の差をつけたのは11人で、最大差は98年佐々木(横)の16。また、佐々木を含め5人はチームがVと奮闘が報われている。呉昇桓が大差のセーブ王となり、阪神も9年ぶりの優勝を果たせるか。

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2014年9月2日のニュース