広島 3番菊池&4番丸で首位巨人に1差 プロ初大役で連続タイムリー

[ 2014年9月1日 05:30 ]

<中・広>3回、逆転打を放った菊池(左から2人目)はナインに迎えられる

セ・リーグ 広島6-4中日

(8月31日 ナゴヤD)
 広島の若き中軸が竜を粉砕した。3回、プロ初の3番に入った菊池涼介内野手(24)が逆転の2点適時打を放てば、同じく初の4番に座った丸佳浩外野手(25)も連続タイムリーで続くなど、一挙4得点を演出した。会沢の負傷交代を受け、途中出場した石原慶幸捕手(34)が決勝適時打。今季2度目の同一カード3連戦3連勝で貯金10とした。2日からは1ゲーム差に迫った首位・巨人との3連戦(長野、前橋、宇都宮)で首位奪回を目指す。

 火がついたら止まらない。今や攻撃の代名詞となりつつある集中打で中日をのみ込んだ。3回、単打ばかり5本を集めての逆転劇。主役はカープが誇る得点源「キク・マルコンビ」だった。

 チャンスは不思議と、この男達に回ってくる。1点を追う3回2死満塁、プロ初の3番に入った菊池が中日先発・雄太の真ん中高め真っすぐを中前に弾き返す、一時は逆転となる2点適時打でチームを活気付けた。

 「打順どうこうではなく、自分の仕事をするだけ。今日は良かった」

 刺激を受けた丸も続く。なお2死一、三塁から同じく真っすぐを中前にタイムリー。「今まで通りにやるだけ。ああいうところで打てたことは良かった」。5番・梵も右前に3連続適時打で続き、一挙4得点のビッグイニングを呼び込んだ。

 この日、不調のエルドレッドが出場選手登録を抹消されたことで「キク・マル」が3、4番に並んだ。今季96試合、6月4日日本ハム戦(札幌ドーム)から62試合連続で並び続けた2、3番ではない。菊池は「変わらない。変わったらダメになる」とし「9番から始まるという意識」で試合に臨んだ。1番打者を「9番打者」と想定し脳内で普段の環境を作り出した。

 カープ第64代目の4番となった丸も平常心だった。野村監督、緒方野手総合コーチも経験のない打順。試合前に緒方コーチから「よっ、4番!」など声をかけられたことで、気持ちがほぐれた。「自分は4番目。変わらないです。意識すると打ち方も変わる」。持てる力を今まで通りに表現した2人に、指揮官も「3番、4番とつないで、非常にいい活躍をしてくれた」と目を細めた。今後も相手先発が左投手の際は中軸に「キク・マルコンビ」が並ぶ可能性が高いという。

 2日からは1ゲーム差で追う首位・巨人との首位攻防3連戦。丸は「大事な試合にはなるけど、気負いすぎてもないし、変わらず入ります」と冷静さを装う。初戦は左腕・杉内の先発が濃厚。23年ぶりのリーグ優勝をかけて戦う天王山。大事な大事な初戦は「中軸のキクマル」で取り奪首を狙う。

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