能見 不完全燃焼今季初勝利「とりあえず勝てて良かった」

[ 2014年4月4日 05:30 ]

<神・中>能見は力投する

セ・リーグ 阪神7-4中日

(4月3日 京セラD)
 心の底からは喜べない今季初勝利となった。5回途中10失点と炎上した3月28日の巨人戦(東京ドーム)から中5日で登板した能見は6回3失点。本調子とは言い難い内容だったが、エースが14年のスタートを切った。

 「とりあえず勝てて良かった。今できることをやった」

 序盤は快調に飛ばした。140キロ台前半の直球を主体にスライダー、フォークを織り交ぜ、的を絞らせなかった。3回裏には“9人目の打者”として、1死二塁から今季初安打となる左前適時打で5点目も叩きだし、投球に弾みもつけた。直後の4回には1死一、三塁のピンチで福田を注文通りの遊ゴロ併殺。要所を締め、5回まで5安打を許しながら、無失点にしのいだ。

(制球難に苦しんだ/) 急変したのは6回だった。制球に苦しみ、3長短打、2四球も絡んで3失点。「もう少し長いイニングを投げなければいけなかった」。6回降板はエースにとっては消化不良と言えるだろう。

 今年も“儀式”を終えてマウンドに上がっていた。例年は開幕前日に家族揃って、尾頭付きの鯛と、赤飯を口にして出陣するが、今年は敵地開幕だったため、東京入りする26日の朝に食卓を囲んだ。「今年も1軍の舞台に立てるということで(家族に)お祝いはしてもらった」。若手時代には2軍暮らしも経験した。エースとしてチームの先頭に立つ今も、1軍のマウンドに立てる喜びを身に染みて感じている。

 「先に点を取ってもらって、いろいろやりたいことはあるけど、勝ってもらったことが救い。(5割に戻したチームも)上がっていけばいい」。「完全復活」へ向けて背番号14は確実に歩を進めている。

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2014年4月4日のニュース