DeNAお粗末手続きミス 予告先発投手登録せず

[ 2014年4月4日 05:30 ]

選手登録と雨天中止の時差について報道陣から質問を受け困惑するDeNA中畑監督

セ・リーグ DeNA-巨人

(4月3日 横浜)
 DeNAは3日、出場選手登録に関するお粗末な手続きミスで、セ・リーグから指導を受けた。巨人戦(横浜)は雨天中止となったが、予告先発で発表されていたギジェルモ・モスコーソ投手(30)を、出場選手登録期限の午後3時までに登録しなかったため。球団側の明らかな失態で、巨人の原辰徳監督(55)も不快感を示した。

 横浜スタジアムの駐車場で取材対応した中畑監督は事態をのみ込めていなかった。「え?知らない。全然聞いていない」と困惑の表情。セ・リーグの指摘を受け、モスコーソを慌てて登録したことを知らされると「ルール上の問題もあるし、やらないのはこちらのミス。何か意図して得になるの?いい話ないなあ。レベルの低い話。野球で頑張ります」とあきれ顔で話した。

 前夜は8―3から8回に救援陣が大量10失点して、まさかの逆転負け。宿敵・巨人に本拠地開幕で連敗し、この日は想定外の騒動に、車に乗り込む足取りは重かった。

 騒動の発端は、DeNAの出場選手登録に、予告先発のモスコーソの名前がなかったこと。平日ナイターの場合、登録公示選手の提出期限は午後3時となっているが、午後2時55分に球団運営サイドから雨天中止決定の方向性を聞いた高田繁GMは、内野手の内村を抹消しただけで、モスコーソの登録を見送った。

 午後3時前に中止が決まった場合は予告先発投手を登録するかどうかは球団の任意だが、中止の正式決定は午後3時半。このため、セ・リーグから「中止を正式発表していないなら登録しないといけない」と指摘され、モスコーソを登録した。

 高田GMは「(午後3時)5分前に(内々で)中止が決まったので、モスコーソを入れなくても良いという判断をした。でも連盟から“中止の正式発表は3時半だから登録してください”と。ウチのミスで申し訳ない」と謝罪。事務手続きを行った担当者も含めて、セ・リーグのアグリーメントを理解していなかったDeNA側の単純なミスだった。

 その上、巨人への中止連絡は締め切りを過ぎた午後3時5分。巨人側は予告先発のセドンを登録していただけに、DeNAが意図的に遅らせたと勘繰られても致し方なかった。

 前夜は濁り酒・どぶろくを自宅でコップ3杯痛飲したという中畑監督。騒動を知る前は「(継投の)失敗は俺の責任。仕切り直しのキヨシだよ」と気持ちの切り替えを強調していたが、球団の不手際で水を差す形になった。

  ◇セ・リーグアグリーメント第26条(新規登録、その他)
 (3)出場選手の異動は、平日は午後3時以前に連盟事務局がNPBネットによる申請を受けたときその日に公示する。平日のデーゲームに関しては、試合開始予定時刻1時間前までに届け出るものとする。

 (4)前項に関して土曜、日曜祝日は、現地で試合開始予定時刻1時間前までに出場審判員に書面を手渡し、これを公式記録員が報道機関に発表することによって連盟に申請をしたこととみなす。ダブルヘッダーの第2試合の出場選手の異動はメンバー交換のときに書面を出場審判員に手渡す。

 ▼大柿和則セ・リーグ統括 単純ミスだと思うが、ルールの順守を徹底していただきたい。

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2014年4月4日のニュース