井川 ベテラン扱い“はく奪”「野村監督のときぐらいじゃないですか」

[ 2014年2月14日 06:00 ]

オリックスの井川

オリックス紅白戦 紅組4―4白組

(2月13日 宮古島)
 オリックス・井川が存在感を見せつけた。13日に紅白戦があり、紅組の先発で登板。ブルペンでは1球も変化球を投げていない中での実戦ながら1回を3人斬り。好調のヘルマンを直球で右飛に仕留め、鉄平には解禁したスライダーで一ゴロ。丸毛からはチェンジアップで空振り三振を奪った。

 「何年ぶりですかね、この時期に投げるの。(阪神時代の)野村監督のときぐらいじゃないですか」

 2月13日に実戦登板すること自体が珍しい左腕だが、そこは百戦錬磨の34歳。キャンプインしてからも状態はよくなかったものの「悪いなりにブルペンに入って投げていたので」としっかりと修正。チームは左腕不足が顕著なだけに、キラリと光る投球だった。

 昨年、先発左腕で貯金をつくった投手は一人もいなかった。井川も左肘手術の影響で開幕には間に合わなかっただけに、期するものがあるはず。森脇監督も「真っすぐに力が出てきたからチェンジアップが有効だね。井川復活の年にしてほしい。ぼくも大きな期待をしている」と、手放しで喜んだ。

 特に、指揮官が気にかけるのがエース金子登板の翌日。昨季は14勝11敗1分けと勝ち越したが「同じ右投手ではスケールの小ささが目立ってしまう」と左腕をはさみたい意向を持っており、経験豊富な井川は最適とも言える。開幕第2戦となる3月29日の日本ハム戦。ベテラン左腕が本命候補として名乗りを上げた。

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