楽天 マー君のメジャー移籍認める「7年間の貢献を評価」争奪戦本格的に開始

[ 2013年12月25日 12:18 ]

球団との会談で大リーグ移籍を容認され、笑顔で報道陣の質問に答える楽天・田中

 楽天の立花陽三球団社長(42)は25日、田中将大投手(25)と仙台市内の球団事務所で会談し、新ポスティング・システムによるメジャー移籍を容認する方針を示した。年内に申請手続きを終えれば、来年1月下旬には田中の移籍先が決定する。米国でも今オフの最大の関心事だった田中争奪戦が本格的に動きだすことになった。

 会談終了後会見した立花社長は 「システムに多くの問題があるが、入団以来7年間の田中投手の貢献を評価し、三木谷浩史オーナーはメジャー挑戦の希望を容認し、ポスティングシステムの申請することを決定しました」と語った。

 楽天は 譲渡金を上限いっぱいの2000万ドル(約20億8000万円)に設定することが予想される。

 楽天がメジャー挑戦を容認したことで、今後は速やかに移籍手続きに入ることになる。米30球団に公示された翌日から獲得意思のある球団との交渉がスタートし、交渉期間は30日間。可能な限り早急に申請することで田中側にメリットが生まれる。

 楽天の決定が長引いた場合、ドジャース、ヤンキース、カブス、ダイヤモンドバックスなど田中獲得を狙う球団は、ガーザ(レンジャーズ)、サンタナ(ロイヤルズからFA)らFAの目玉投手にシフトしてしまう可能性があったからだ。競合球団が増えれば、田中の年俸相場も上がる。

 一方、田中にとっても代理人の選定など、早急な準備が迫られる。年内に申請すれば、1月下旬に移籍球団が決まるが、その後も身体検査やビザ取得手続きが必要となる。大リーグのバッテリー組キャンプは2月15日前後に始まる。いずれにせよ田中にはギリギリのタイミングといえる。

 日米で新制度が発表されたのは17日。その日の会談で田中からメジャー移籍の希望が伝えられたが、立花社長は来季も必要な戦力として残留要請した上で「彼の要望に対して、しっかり答えを出したい」と結論を持ち越した。そこから社内調整には1週間を要した。最終的な判断は三木谷浩史オーナーに委ねられ、11月下旬に「個人的には若い人が海外挑戦するのはいいと思う」と発言していた同オーナーは、総合的な見地から田中の夢を後押しすることを球団方針として決めたもようだ。

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