緒方 足でマエケンかき回す!「“キラー”になりたい」

[ 2013年12月25日 11:47 ]

PL学園の先輩・前田健(左)から盗塁することを誓った緒方

 阪神・緒方凌介外野手(23)が24日、チームが天敵としている広島のエース・前田健太投手(25)を、自慢の足でかき回す意気込みを口にした。台湾で行われていたアジア・ウインター・ベースボールリーグでは盗塁王に輝いた韋駄天(いだてん)が天敵攻略の秘密兵器となる。

 異国で得た自信は確かだった。台湾から帰国したばかりの緒方が次なる“標的”を見据えた。

 「前田さんから走りたい。何とかして自分の足でかき回したいと思う。“キラー”になれるようにしたいですね」

 今季、阪神は前田健とレギュラーシーズンで6試合対戦し、前田健の4勝1敗、防御率0・40と完ぺきに抑え込まれた。さらに、クライマックスシリーズ・ファーストステージ第1戦でも7回1失点と返り討ちにあっている。

 打倒・巨人の前に“マエケン攻略”を果たせなければ、9年ぶりのV奪回もおぼつかない。球界を代表する投手だけに、大量得点は見込めない。盗塁など小技を駆使して少ないチャンスをいかにものにできるか…。秘密兵器と期待されるのが成長著しい緒方だ。

 21日まで参加していたアジア・ウインター・ベースボールリーグ(台湾)では外野のレギュラーとして全21試合に出場し打率・369を記録。中でも自信を深めたのは11個で盗塁王に輝いた「足」だ。失敗も1個にとどめ「盗塁は積極的にできた。(量産の要因は)一番は勇気だと思う。どんなピッチャー、どんなキャッチャーか分からない中で勇気を出せたのは良かった」と手応えをにじませる。

 攻略が容易でないことは分かっている。PL学園の2年先輩にあたる前田健のすごさを、幾度となく目の当たりにしてきた。「クイックの使い方も緩急があって、油断もさせてくる。走攻守で天才だと思っている。球界一の投手だと思う」

 今季、前田健は175回2/3を投げて盗塁企図はわずか6度で4盗塁しか許していない。阪神も今成が1度失敗しており、成功はゼロ。快足の緒方といえども、一筋縄ではいかないが、挑戦者としてぶつかっていくだけだ。来春キャンプ中の実戦でも「塁に出る限り、走れない状況以外は全部走りたい」と“本番”へ向けて臨戦態勢を整える。

 「塁に出たら走ることを期待される選手になりたい」。和田阪神に加わる強力な“飛び道具”。猛虎が味わった数々の屈辱を緒方という名の救世主が「倍返し」する。 

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2013年12月25日のニュース