新制度取り下げは入札金抑制狙い マー君人気で高騰避けられず

[ 2013年11月15日 09:38 ]

 日本側にとって、合意済みだった新入札制度の米大リーグによる取り下げは予想外の動きだろう。事案決定の遅さが、米国側につけ込む余地を与えたといえる。米球団の狙いは入札金の抑制だ。

 米球界では田中はトップクラスの評価を得ており、ドジャースやヤンキースなどが関心を示している。今オフに獲得を希望する球団の補強戦略に影響するため、新たな入札制度の早期決定が求められていた。

 一方で米球団には少しでも入札金を抑制したいという思惑もあり、日本球団に支払う金銭を、落札額と2番目の額の間にする妥協案ができた。

 それでも、米メディアが田中の最高入札額が7500万ドル(約75億円)に上ると報じるなど、高騰は避けられない状況となっている。大リーグ機構のマンフレッド最高執行責任者は「現行の入札制度では、資金力のある球団しか参加できない」と指摘した。

 作成に数週間かかるとされる修正案で、入札金を抑制する度合いはどこまで強まるか。米球団の負担が減ることは、そのまま日本球団が手にする金額が減ることを意味する。(共同)

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2013年11月15日のニュース