女子プロ野球9日からティアラC女王決定戦 フローラ三浦の悲願とは

[ 2013年11月7日 06:05 ]

ティアラカップ年間女王決定戦に気合の入る三浦

 女子プロ野球のティアラカップ年間女王決定戦は9日、県営大宮球場でフローラ―アストライアの第1戦が行われる。フローラはレギュラーシーズン7回の優勝で2位通過し、初戦を落とせばアストライアの女王が決まる負けられない一戦。首位打者を争い、リーグ最多安打、最多盗塁のけん引役、三浦伊織(21)がこの戦いに懸ける意気込みを語った。

 今季から東西南北4チームとなって初の女王決定戦。昨年首位打者を獲得した三浦は今季も7日現在打率・406とトップのアストライア・川端友紀(24)に1分5厘差の2位、56安打、27盗塁はトップを走るフローラのチャンスメーカーとしてチームを引っ張った。

 普段から感覚を重視してプレーする三浦は、配球を読むことよりも「フォームのいい状態を確立する」という。どんな球が来ても対応できるような“備え”を固めることで高いレベルをキープしている。さらに、守備走塁でも非凡な才能を見せるが、状況判断は「ぼんやりと見て、雰囲気を感じている」。動くべき瞬間にすぐ動けるスタイルだ。

 高校時代にテニスプレーヤーとしてインターハイに出場した経験がここに生きている。テニスの方がフィールドが狭いため要求される反射スピードは速くなる。この動きを野球に転じれば、打球が当たった瞬間に動くべき方向、場所を判断できるというわけだ。

 過去3年所属した京都アストドリームスでは女王の座を勝ち取れなかった。「優勝というのを味わってみたい」と、“日本一”への熱い思いを口にした。チームを支えてきたコーチ兼任の河本悠(27)が引退を表明、「有終の美を飾ってもらえるよう、一人一人が役割をこなせば勝てる」と気合を入れている。

 また、し烈を極める個人タイトル争いも「首位打者はどうしても取りたい」と意欲満々だ。10、11年が川端、昨年が三浦で今年獲れば2回ずつで並ぶ。「ライバルだけど尊敬する」という川端との対決にも注目が集まる。

 4日まで行われたジャパンカップでは準決勝で敗れた。大会ベストナインに選出されたが、ここでも頂点に届かなかっただけに年間女王決定戦は絶対取りたいタイトル。攻守で三浦にかかる期待は大きい。

 ◆三浦伊織(みうら・いおり)1992年(平4)3月11日、愛知県出身。椙山女学園高校―京都アストドリームス(10~12年)。高校時代はテニスでインターハイ出場経験を持つ。12年、首位打者、最多安打、最多盗塁、11、12年ベストナイン。女子日本代表にも選出されている。

 ▽ティアラカップ女王決定戦
【第1戦】フローラ―アストライア(埼玉県営大宮球場、9日12時開始予定)
【第2戦】フローラ―アストライア(さいたま市営大宮球場、10日12時開始予定)
※先に2勝したチームがティアラカップ女王。ティアラカップレギュラーシーズン1位のアストライアには1勝のアドバンテージ。9日にアストライアが勝てば終了。

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2013年11月7日のニュース