マー君に暗雲…新ポスティング 選手会の申し入れで延期

[ 2013年11月7日 06:00 ]

 日米間で合意間近だったポスティング・システム(入札制度)の新制度が日本プロ野球選手会の申し入れにより延期されたことが6日、分かった。選手会の松原徹事務局長は「入札額の1位球団としか交渉できないのは不公平」と訴え、「事務折衝で報告を受けてから選手の意見をまとめたい」と、11日に予定されている日本野球機構(NPB)との労使折衝で話し合う方針を明かした。

 新制度は、最高額を入札した球団が独占交渉権を得る方式は旧制度と同じだが、入札額1位と2位球団の間の額を落札金額とする方式でNPBと大リーグ機構(MLB)の間ではほぼ合意。国内の12球団もこれを了承していた。しかし、選手会が1日にNPBに「選手、NPB球団に全くメリットがない」「MLB複数球団と交渉できる状態にすることが必要」などの意見書を提出。合意に待ったをかけた。

 NPBの伊藤修久法規部長は「1年半にわたり、選手会には交渉の進捗(しんちょく)状況を説明してきた。今後も理解を求めるために努力したい」と話したが、大リーグ側は年俸の高騰を招くとして複数球団との交渉案を拒否しており、日米間の交渉が長期化するのは必至。米国では11日(日本時間12日)からチーム編成の方針が決まるGM会議が始まる。同制度を利用して大リーグ移籍が決定的な楽天・田中に大きな影響が出るのは避けられない。

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2013年11月7日のニュース