韓国まさか 1次ラウンド敗退、初戦の零敗響き得失点率で涙

[ 2013年3月6日 06:00 ]

<韓国・台湾>5回に本塁タッチアウトとなり、うなだれる韓国の鄭根宇。台湾に逆転勝ちするが大会規定で1次ラウンド敗退が決定

WBC1次ラウンドB組 韓国3-2台湾

(3月5日 台湾)
 WBC1次ラウンドB組最終日は5日、台湾の台中で行われ、オランダと台湾が2次ラウンド進出を決めた。最終戦で台湾と対戦した韓国は8回に姜正浩が逆転2ラン。3―2で勝ち、2勝1敗で3チームが並んだものの、得失点率によりまさかの敗退となった。韓国の同大会1次ラウンド敗退は初めて。2次ラウンド1組は8日から東京ドームで行われ、A組の日本、キューバを含めた4チームで争う。

 皮肉な結末だった。7番・姜正浩の逆転2ランが飛び出した直後、8番・陳甲龍が空振り三振に倒れて8回が終了。この時点で5点差以上つけられず、韓国の2次ラウンド進出の道は閉ざされた。ベンチで総立ちとなっていたナインはがっくりと肩を落とし、無表情のまま9回を締めた。

 08年北京五輪で金メダル、09年WBCは準優勝。だが、試合前から追い込まれていた。今大会のルールは2勝1敗で台湾、オランダと3チームで並んだ場合、得失点率で順位を決める。デーゲームでオランダが勝ち、大量得点で勝利することが必要だった。

 前夜のオーストラリア戦で3安打と活躍し「年齢的に最後の代表。2次ラウンドに行けなければ意味がない」と意気込んでいた元巨人のイ・スンヨプが、一転してブレーキとなった。初回1死一塁では左飛。0―1で迎えた3回2死一、二塁では内角直球に差し込まれて三邪飛に倒れた。8回に逆転の口火を切る二塁打を放ったが遅すぎた。オランダとの初戦で0―5の完敗が最後まで響いた。

 今回は最強打線とみられていた。イ・スンヨプの他に昨季パ・リーグ打点王の李大浩(オリックス)や元ロッテの金泰均を擁し、WBC経験者を豊富にそろえた。しかし、史上初の1次ラウンド敗退。台湾で2週間の直前合宿を実施したが、柳仲逸監督は「ベストのコンディションに持っていけていない」と準備不足を認めた。

 過去2大会で侍ジャパンと8度対戦した韓国。今年は一度も激突することなく、寂しく大会を去った。

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2013年3月6日のニュース