大谷 ヘロヘロ…初の二刀流フルメニューは甘くなかった

[ 2013年2月4日 06:00 ]

フィジカルトレでつらそうな表情の大谷

 ブルペンの両サイドは人波でごった返す。入りきれなかったファンは球場2階席などから熱視線を送った。日本ハムのドラフト1位・大谷(花巻東)が今キャンプ初のブルペン入り。立ち投げでカーブ、スライダーも交えて48球を投げ込んだ。

 「球の回転を意識したけど、全体的にあまり良くなかった」。球がばらつき、そう振り返ったが、指に掛かった時の直球は威力十分。受けた大嶋は「140キロは出ていた。デカイ(1メートル93)からむちゃくちゃ近く感じた」とうなった。沖縄県国頭村(くにがみそん)の2軍キャンプ地には、1軍・名護を上回る報道陣130人、ファン500人が殺到。注目度の高さに応える投球だった。

 そこまでは良かったが、初の二刀流フルメニューは甘くなかった。直後に課せられたキャンプ初の300メートル走。他の新人投手の5本に対し、フリー打撃など野手メニューが残っている大谷は「3、4本」と指定された。それでも「5本いきます!」と意気込んだが、4本目を終え「やばい、きつい」とギブアップ。下半身はパンパンだった。

 フリー打撃でも63スイングで柵越えは1本だけ。7発を放った前日の力強さは消え、軽く当てただけの打球が多く「力を抜いてというより(下半身に)力が入らなかった」とヘロヘロだった。高校でも当たり前だった投手と野手の並行した練習だが「プロは質が違う」という。新人合同自主トレでも投球練習とフリー打撃を同日にこなしたが「合同トレより疲れました。今までで一番ハードできつかった」と振り返り、あらためて二刀流挑戦の厳しさを痛感した。

 次回ブルペンは6日に決定。田中2軍打撃コーチは「両方やるのだからブルペン入りしたからといって打撃のメニューを変えることはない。きついとか言ってる場合じゃない」と厳しかった。

 ▼日本ハム・栗山監督(大谷のブルペン投球は)立ち投げだから、ブルペンの感触を味わう程度。ただ立ち姿はやはりいい感じ。

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2013年2月4日のニュース