左肩違和感の杉内 間に合った!日本S第5戦先発濃厚に

[ 2012年10月27日 06:00 ]

外野で遠投する巨人・杉内

 巨人と日本ハムが激突する日本シリーズは27日、東京ドームで開幕する。左肩違和感のため、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージの登板を回避した巨人の杉内俊哉投手(31)は、11月1日の第5戦(札幌ドーム)に先発することが濃厚となった。9月29日のDeNA戦(横浜)を最後に実戦から遠ざかるが、左肩の状態は上向き。ソフトバンクからFA移籍した優勝請負人が、ぶっつけ本番のマウンドで3年ぶりの日本一奪回に貢献する。

 左腕から放たれるボールには明らかに力強さが戻ってきた。中堅付近でのキャッチボール。約60メートル間の遠投から徐々に距離を縮め、最後はマウンドと本塁間の18・44メートルを想定。約20メートルの距離から思い切って腕を振った。

 「日に日に良くはなっています。(シリーズでは)チームの戦力になれるようになればいいですね」

 レギュラーシーズン終盤に訴えた左肩の違和感により、CSファイナルSでの登板を回避。練習では軽めのキャッチボールと並行し、マッサージやストレッチなど治療を続けてきた。患部を休ませたことで、25日からは2日連続で強めのキャッチボールを敢行。見守った原監督も「日に日に状態は上向き?そうでしょう、と思います。練習を見ていれば、上がってきていると感じるでしょう」と手応えを口にした。

 指揮官が想定しているのは第5戦の先発だ。9月29日DeNA戦以来、実戦から離れている杉内だが、大舞台では欠かせない存在である。ソフトバンク時代2度のシリーズ成績は通算4試合で3勝0敗、防御率0・61。昨年も3勝3敗で迎えた中日との第7戦(ヤフードーム)で7回を無失点に封じ、日本一の立役者となった。移籍1年目の巨人でも5月30日の楽天戦(東京ドーム)でノーヒットノーランを達成。12勝4敗、防御率2・04で3年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。

 チームは中日とのCSファイナルSで初戦から3連敗を喫した。その後、原監督は内海とホールトンを中3日で投入。3連勝でCSを突破したが、杉内を欠いた影響は大きかった。シリーズでは初戦から内海、沢村、ホールトン、宮国の先発が決定。5枚目としてベテラン左腕が復帰すれば、先発陣の日程にも余裕が出てくる。ピッチを上げていく段階で患部の状態が思わしくなければ、原監督は内海を中4日で第5戦に回すことも頭に置きつつ、杉内に懸けている。

 杉内は27日にもブルペン投球を再開。2回の投球練習を経て、第5戦に向かう予定だ。まさに、ぶっつけ本番。もし3勝1敗で第5戦を迎えた場合、杉内は、勝てば2年連続で日本一達成のマウンドに上がったことになる。優勝請負人にふさわしい舞台。気持ちの高ぶりを聞かれ「投げる日がくれば高まってくるでしょうね」。3年ぶりの日本一を目指す原巨人にとって、頼もしいシリーズ男が復活する。

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2012年10月27日のニュース