右肩痛から復活 永井382日ぶり勝利に涙

[ 2012年8月15日 06:00 ]

<楽・日>1年ぶりの勝利に、お立ち台で必死に涙をこらえる永井。帽子のひさしには「復活」の文字が

パ・リーグ 楽天2-1日本ハム

(8月14日 Kスタ宮城)
 Kスタ宮城のスタンドがぼやけて見えた。昨年7月29日のロッテ戦(QVCマリン)以来、382日ぶりの勝利。右肩痛から復帰白星を挙げた楽天の永井は目にうっすらと涙を浮かべて「本当にいろいろな方に支えられた。全国のイーグルスファンの皆さま、ありがとうございます」と感謝した。

 5回2/3で114球を投じ1失点。胸を張れる内容ではないが、粘りに粘った。得意のフォークが落ちず初回に簡単に先制点を許したが、2回以降はスライダー、カーブを多投してコーナーを突いた。勝利投手の権利が懸かった5回無死二塁では一転、内角直球で攻める投球に変更。田中、稲葉を内野フライに抑えるなど得点を与えなかった。

 支えは家族だった。田中、岩隈(現マリナーズ)との3本柱として期待された昨年は右肩痛でわずか4勝。釜田、美馬ら若手の台頭もあり、前半戦は2軍暮らしが続いた。胸に充満していたのはチームに貢献できない悔しさとふがいなさ。それでも仙台市内の自宅に帰ると、真美夫人と1歳3カ月の長女が笑顔で迎えてくれた。「つらいときも笑顔で“おかえり”と言ってくれて“あすも練習を頑張ろう”となれました」。1軍復帰から2試合目。スタンドで観戦していた夫人と長女のためにも負けられなかった。

 依然5位も首位・日本ハムとは4・5ゲーム差。「一つ一つ勝った先に必ず優勝がある。皆さん信じてください!」。永井の言葉にファンは大歓声で呼応した。

 ▼楽天・ラズナー(7回1死満塁で登板し1回1/3を無安打無失点)厳しい場面での登板だったけど、チームを助けたいと思っていた。

 ▼楽天・フェルナンデス(3回2死一、二塁から勝ち越しの右前打)勝者と敗者の違いは、勝者は諦めずに挑戦すること。

続きを表示

2012年8月15日のニュース