ダル希望球団は西海岸!気候や住環境で好印象

[ 2011年12月15日 03:00 ]

西海岸の球団を希望しているダルビッシュ

 ポスティング・システム(入札制度)でメジャー移籍を目指す日本ハム・ダルビッシュ有投手(25)が、西海岸の球団が落札することを希望していることが14日、分かった。温暖な気候でもある西海岸のチームの中ではジャイアンツなどが入札を検討しているが、資金力ではレンジャーズなど本命視される球団には及ばないとみられる。右腕の希望はかなうのか。入札は、15日午前7時(米国東部時間14日午後5時)に締め切られる。

 大リーグ関係者によると、ダルビッシュは気候や住環境を考慮。西海岸の方がプレーに集中できる環境が整っていると判断したという。西海岸は北のシアトルをのぞき温暖な地が多く季節による寒暖差は少ない。乾燥した気候で夏も過ごしやすく、雨天中止などの影響も少ない。住環境面でも大きな日本人コミュニティーがある都市が多い。

 入札制度である以上、自ら希望球団は選べないが、右腕にとってどの球団が落札するかは重要だ。高額な入札金を投じた球団は、自動でFA権を取得するまでの6年の長期契約を求めるのは確実だ。野球選手としてピークを迎える20歳代後半~30歳代前半をその球団で過ごすことになる。ダルビッシュが求めているのは、自らを高めることができる最高の環境だ。

 一方で、大リーグ関係者は「西海岸のチームは入札を検討していても、最高額を入札できるほどの球団はないのでは」と語る。マリナーズやジャイアンツなどが入札を検討しているが、資金力には疑問符がつく。今回は最高入札額が5000万ドル(約39億円)以上と予想される。レンジャーズ、ブルージェイズ、ナショナルズなど本命視される球団に加え、ヤンキース、レッドソックスなど潤沢な資金を持つ球団の優位は動かず、希望する西海岸のチームが落札する可能性は微妙だ。年俸2000万ドル(約15億6000万円)を希望額として強気な交渉を行う方針のダルビッシュは、交渉決裂なら日本ハム残留も想定している。希望に沿わない球団が落札すれば、入団交渉はより困難を極めることになる。

 締め切り後に日本ハムへ最高額が伝えられる。受諾すれば、大リーグ機構から落札球団が発表される。いよいよ日本を代表するエースの運命が決まる。

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2011年12月15日のニュース