ロッテ今季初サヨナラ!「幕張の要潤」根元が決めた!

[ 2011年8月22日 06:00 ]

<ロ・西>9回、代打でサヨナラ打を放った根元にナインは手荒い祝福

パ・リーグ ロッテ4-3西武

(8月21日 QVC)
 ロッテが今季97試合目で初のサヨナラ勝ち。ヒーローの根元はあっという間に歓喜の輪にのみ込まれた。カスティーヨからはペットボトルの水で祝福のシャワー。08年4月13日の日本ハム戦(千葉マリン)以来、自身2度目のサヨナラ打の余韻に浸ってお立ち台に上がった。

 「正直、よく覚えていないです。みんながつないだチャンスだったので、思い切っていくことだけを考えていました」。これが今季3打点目。ファンの間では「幕張の要潤」と呼ばれる、イケメン俳優似の甘いマスクに白い歯がこぼれた。

 1点を追う9回にドラマが待っていた。1死から西武の守護神・牧田を攻める。今江の四球を足がかりに一、三塁として、里崎の遊ゴロが野選を誘って同点。角中が死球でつないで1死満塁とし、根元が代打で登場した。緊張感で足が震えたというが「頭の中は整理できていた」。1ストライクからの2球目、低めのチェンジアップを捉えて右前にはじき返した。6月には2軍暮らしを味わった6年目の28歳は「テンションが上がる方じゃないんですけど。さすがに上がりました」と興奮は収まらなかった。

 昨季6度あったサヨナラ勝ちが、今季はここまで12球団で唯一なかった。延長戦も6試合で1勝5分けと、勢いがつく勝ち方ができていなかった。クライマックス・シリーズ出場が懸かる3位争いは大混戦だけに、3位を死守した西村監督は「よく粘ってくれた。今季初だから乗っていかないといけない」とうなずいた。若い選手たちが乗った時の強さは、シーズン3位から日本一になった昨季に証明している。

 ◆根元 俊一(ねもと・しゅんいち)1983年(昭58)7月8日、東京都生まれの28歳。花咲徳栄で01年夏の甲子園に出場。東北福祉大では3年時に全日本大学選手権優勝。05年大学生・社会人ドラフト3巡目でロッテ入り。1メートル77、75キロ。右投げ左打ち。

 ◆要 潤(かなめ・じゅん)1981年(昭56)2月21日、香川県生まれの30歳。01年「仮面ライダーアギト」(テレビ朝日系)の氷川誠/G3―X役でデビュー。代表作品に「キミ犯人じゃないよね?」(テレビ朝日)、「流星の絆」(TBSテレビ)など。1メートル85。

 ▼ロッテ・ロサ(8回からの2イニングを無失点で2勝目。リーグトップの47試合目の登板)いつも8、9回に投げる役目を監督に与えられている。野手に助けてもらって、チームの勝利につながって良かった。

 ≪今季12球団最遅のサヨナラ勝利≫ロッテが今季97試合目で初のサヨナラ勝ち。今季12球団では最も遅いサヨナラ勝利となった。ロッテがシーズン最初のサヨナラ勝ちに97試合もかかったのは、82年の120試合(9月30日の日本ハム戦)以来29年ぶりの難産。根元は3年ぶり2度目のサヨナラ打。ロッテ打者の代打サヨナラ打は、08年6月15日阪神戦のズレータ以来3年ぶり。

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