全員1年生!創志学園 創部1年目で最速甲子園だ

[ 2011年1月29日 06:00 ]

創部1年目で初出場を決め、全員で「1」を指し、喜ぶ創志学園ナインと長沢監督(前列中央)

第83回選抜高校野球大会(3月23日から12日間・甲子園)

 昨年4月に創部したばかりで部員が全て1年生の創志学園(岡山)は春夏通じて史上最速でのスピード出場を決めた。

 【岡山・創志学園】吉報を受けてはじける選手たちの笑顔には、あどけなさが残る。創部からわずか10カ月の創志学園が選ばれた。野山主将は「こんなに早く行けるとは」。選手28人全員が1年生という新鋭が甲子園の土を踏む。

 午後3時40分すぎ。勝野哲也校長からセンバツ決定を知らされた長沢宏行監督は、目を潤ませながら「甲子園に行って、みんなで校歌を歌えるように頑張りましょう。おめでとう」と部員たちに報告。続けて胴上げで3度宙に舞った。

 1884年創立の伝統校だが、ずっと女子校だった。2010年に普通科ができたのを機に野球部を創設。中学時代は無名の選手たちばかりだったが、猛練習に耐え、昨秋中国大会で準優勝した。これまでのスピード出場は、センバツでは04年に初出場初優勝を果たした済美(愛媛)などの創部3年目で、夏を含めても同2年目の遊学館(石川)を上回る。

 長沢監督は96年アトランタ五輪で女子ソフトボール日本代表のヘッドコーチを務めたユニークな経歴を持つ。神村学園(鹿児島)の監督だった05年には、やはり創部3年目でセンバツ準優勝を果たしている。創志学園でも対角線50メートルの狭い学校グラウンドという練習環境のハンデを克服した。「怖いもの知らずですからね。乗せたらいける」。再び旋風を巻き起こす予感が漂う。ベテラン指導者の目が輝いた。

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