片岡 無念のリタイア、再発防止に全力

[ 2010年11月1日 06:00 ]

9月20日のソフトバンク戦で右ふくらはぎを負傷、松葉づえを使って引き揚げる片岡

 優勝マジック4からのV逸。CSファーストSでの連敗。西武にとって悔しいシーズンとなったが、不動の1番打者不在が響いた。片岡易之内野手(27)の存在は、やはり大きかった。

 9月20日のソフトバンク戦(ヤフードーム)での走塁中に右ふくらはぎを痛め途中交代。松葉づえ姿で帰京した。復帰までは早くても1カ月を要する診断だった。ナインには「頼んだ。頑張ってくれ」と声をかけ、最後まで諦めずに治療を開始。10月14日からのCSファイナルSへ向け、リハビリのペースを上げた。
 10月10日のロッテ戦(西武ドーム)でチームの敗退が決まったが、結果次第では宮崎でのフェニックス・リーグに出発し、復帰する計画だった。だが、グラウンドに立つことなく、不完全燃焼のまま2010年を終えた。
 今季は打率3割をテーマに掲げた。打率・295は6年目で最高の数字だったが、納得はしていない。11月1日から宮崎・南郷での秋季キャンプでは「バットと体が離れないようにします。もう一度、バッティングです。振る数はその日の状態で変わってくると思いますけど」と、打撃力アップに取り組む構えだ。
 07年から守ってきた盗塁王のタイトルはソフトバンク・本多と分け合ったが、59盗塁は自己最多。一番の武器である足の故障だっただけに、再発防止には全力で取り組む。キャンプでは「練習前にジョグの量を増やすとか、足を痛めないようにやっていくことを考えていきます」と、動き出す前のケアに細心の注意を払う。
 ドラフトでは東京ガスの後輩2投手が指名を受けた。「2人も抜けるとチームは大変だと思いますけどね」と気遣ったが、刺激になる出来事だった。最後にケガに泣いた1年だったが、気持ちはすでに来季へ向けられている。故障防止と打撃力向上。片岡が、2つのテーマを胸に勝負の秋を過ごす。

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2010年11月1日のニュース