都小平、強打でまた私学撃破 29年ぶり快挙にあと2つ

[ 2009年7月27日 08:09 ]

 【都小平9-6国学院久我山】最後は思わずのけぞった。9―6で迎えた9回。1死満塁のピンチで国学院久我山・島崎の強烈なライナーが一塁線を襲った。「まずい」。しかし一塁・山崎が横っ跳びで好捕。そのままベースを踏んで試合終了となり、ベンチの都小平・石田監督は長い息をついた。

 「苦しかった。でも子供たちは物おじしないでのびのびプレーできている。それが本番に強かったりするんですよね」
 最後まで主導権を渡さなかった。初回に4安打を集めると相手のミスにもつけこみ4点先制。3回には2死から石井、田中、生野の3連打で3点を加えた。追い上げられたが常にリードを保ち、終わってみれば12安打で9得点。得意の打撃戦で4回戦の堀越に続き、私立の強豪を撃破した。
 とにかく打ち出したら止まらない。ここまで5試合で62安打を放ち45得点。1試合平均では12・4安打で9得点を挙げている。「小平は毎日打撃練習をするし、自主練習でもみんなバットを振る。その成果」と花津谷主将は胸を張る。70メートル×110メートルのグラウンドの半分しか使えないため、全体練習は1時間程度。そのため場所を取らない自主練習を重視し、徹底的に打撃を磨いてきた。
 04年にも4強入りしているが、指揮官は「今年のチームは強いからもっと上を狙いたい」と話す。西東京の都立勢は80年の都国立以来29年間、甲子園から遠ざかっている。負けた相手の思いを背負うため、対戦校の学校名を帽子のつばに書き込んでいるという花津谷主将。あと2校分の名が刻まれた時、新たな歴史がつくられる。

 ▼西東京準々決勝
久我山010 030 200-6
都小平403 020 00X-9

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2009年7月27日のニュース