西武 目先のロッテ戦よりもハム叩き

[ 2008年6月25日 06:00 ]

帆足(左)とランニングする涌井

 連敗ストップよりハム叩きだ!27日から再開するシーズンへ向け、西武が“眼下の敵”にターゲットを定めた。チームは首位こそキープしているものの、現在6連敗中で2位・日本ハムとは1ゲーム差。そのため再開カードのロッテ戦ではなく、7月1日からの日本ハム3連戦(札幌ドーム)を“起点”にローテーションを再編成。目先の連敗阻止ではなく、ハムを叩いて再びの独走の足場を固める。

 言ってみれば“もぐら叩き”の要領だ。2位との最大6ゲーム差が、6連敗などで1に。尻に火がついた格好だが、渡辺監督に焦りはない。追いすがってきた眼下の敵を、ポコポコと叩いてへこませる。「やっぱり状況によってはマークしていかないと。日本ハムは投手も含めてディフェンス面はリーグで1番だから」。照準は絞った。ハム叩きへ、大胆なローテーション再編に着手した。
 リーグ再開は27日のロッテ戦(県営大宮)。本来ならエース級で再スタートの“開幕”を迎え、かつ連敗をストップさせたいところだ。しかし、潮崎投手コーチは「(2カード目の)日本ハム戦を起点に前後のローテーションを決めた。勝ち切っておかないといけないからね」。7月1日からの3連戦に、7勝の石井一、エース格の涌井、防御率リーグ3位の帆足の順番で投入。帆足は27日のロッテ戦から中5日での登板となる見込みだ。右のエースに左腕2枚。指揮官自ら「ディフェンス面は1番」というリーグ連覇チームを相手に、最強トリオで対抗する。
 加えて石井一、涌井の2人は、その後に2カード続けてソフトバンク戦の登板が可能。こちらも3ゲーム差に迫ってきているだけに、“もぐら叩きローテ”で追撃を阻むつもりだ。「みんな“追う者の強み”と言うけど、追い掛けるのは案外と大変。逃げる方が楽だと思うよ」。残り74試合。指揮官は“逃げ足”にも自信を見せている。
 交流戦を10勝14敗で終えた前日の試合後には、ミーティングで「追い込まれた気持ちで戦うな」と選手に語りかけた。「オレ自身も守りに入っていたかも…」と渡辺監督。追いすがる敵を叩き、再びあの勢いを取り戻す。

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2008年6月25日のニュース