杉内 4安打、無四球で今季初完封

[ 2008年5月10日 16:01 ]

今季初完封で3勝目を挙げた杉内(右)を笑顔で迎えるソフトバンク・王監督

 【ソ1-0日】ソフトバンクの杉内が今季初完封で3勝目を挙げた。4安打、無四球と安定感があり、1回に柴原の内野ゴロの間に挙げた1点を守りきった。日本ハムは好投の藤井を援護できず。今季初の5連敗で貯金がなくなった。

 ≪強風味方に内角攻め≫最後の打者を外角のスライダーで空振り三振に仕留めると、そのまま勢いよく一回りして、拳を握り締めた。昨年6月29日以来の完封を飾った杉内は「1―0でしびれるゲームだった。こういう接戦をものにできたのは大きい」と、充実感を漂わせた。
 マイナス要素はたくさんあった。ドーム球場以外では、昨年の交流戦以降、勝ち星なし。その上、5月の函館は使い捨てカイロが必要なほど寒く、左翼から右翼方向へ強風が吹き付けていた。だが左腕は、そんな逆境をプラスにとらえた。
 「右打者の左翼方向への本塁打は絶対にないと思ったので、大胆にいけた」と杉内は明かす。勝負どころでは、右打者の内角へ鋭い速球を投げ込んだ。6回途中に左ふくらはぎをつって周囲をヒヤッとさせたが、9回まで122球で投げきった。
 杉本投手コーチは「“スミ1”は、投手にとって一番しんどい完封。大きな自信になるのでは」とねぎらった。前回から続く連続イニング無失点は17に伸び、成績は3勝3敗の五分に。ソフトバンクのエースにエンジンがかかってきた。

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2008年5月10日のニュース