【マスターズ】松山英樹15回目のマスターズで感じた「満足できるものとできないもの」

[ 2026年4月14日 03:58 ]

松山英樹(AP)
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 松山英樹(34=LEXUS)にとって15回目のマスターズが終わった。通算5アンダーの12位で、5年ぶり2度目の優勝には届かなかった。

 とはいえ、4年ぶりにトップ20入りを果たした。他の選手なら大健闘と言える成績だが、本人はどう捉えているのだろうか。

 「15回目のマスターズは、どんな大会でしたか?」。取材エリアで聞いてみた。

 松山は「うーん」と少し考えてから表情を緩めて「分からないですね」と答えた。

 そして「満足できるものとできないものが半々。やってきたことが間違っていなかったという部分もあるし、取り組みが間違いだったというところも両方あった」とかみ砕くようにつけ加えた。

 「ショットは曲がっている部分はあるけど、4日間通してとんでもなく悪い日があるわけではなく安定して打てていた」というコメントからショットには手応えを感じていたことがうかがえる。フェアウエーキープ率は67・86%、パーオン率は65・28%。データ的にもまずまずの数字を残した。

 最終日の7番で左の林に打ち込むなどティーショットが曲がった場面は何度もあった。ただ、リカバリーできないほどの大トラブルはなく、ダブルボギーは1度もなかった。

 雨が降らず、例年よりも固く、速くなったグリーンにもうまく対応できた。平均パット数は1・54で、優勝したマキロイらと並ぶ全体3位。3パットは1回しかなかった。

 スタート前、ラウンド後には1メートル前後のパットを徹底的に練習していた。その効果が表れていた。

 アプローチでも、随所にハイレベルな技術を披露した。最終日の3番では、残り32ヤードから砲台グリーン手前の斜面でワンクッションさせてピン30センチにぴたりと止める巧みな寄せでパトロンの喝采を浴びた。

 しかし4日間を通してみると、リカバリー率は40%にとどまった。前週までツアー1位の73・68%をマークした名手らしくない数値だ。優勝した21年は72・73%と高いパーセンテージを残しており、グリーン周りでのパフォーマンスはスコアに直結する。それだけに納得できるはずはない。

 最終日の18番ではバンカーからの第2打をグリーン左に外した。左足下がりの難しいライからのアプローチはグリーンに届かず顔を歪めた。

 ホールアウト後には「今日の18番のアプローチとか、微妙な“3メートル以内には寄せようよ”というところで、アプローチがうまくいかなかった」と肩を落とした。

 美しいコースには罠が仕掛けられている。オーガスタのグリーン周りは芝が短く刈り込まれているが、逆目になっていたり、アンジュレーションがあったり、見た目ほど簡単ではない。

 どれくらいの強さで、どこに落とすのか。スピンはどのくらい入れるのか。的確な判断とウエッジワークが求められる。数センチの違いが180度違う結果を生む世界だ。

 それでも松山は「技術的な面もあるし、コースに対して技術が追い付いていなかったということもある。まだまだ練習が足りない」とコースの難易度を言い訳にはせず、自らを責めた。優勝という目標があるからだ。

 「良かった部分も、今年得られた部分もすごくある。そういうところを来年につなげたい」。松山は前向きに語った。クラブハウス前でインタビューに応じている時間、最終組はまだアウトをプレーしており、優勝争いはまだ佳境に入っていなかった。「来年はもう少し遅い時間で、優勝争いできる位置でプレーしたい」。35歳で迎える16回目のマスターズへ。もう準備は始まっている。

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