高藤“疑惑”判定に泣いた銅「こんなひどいジャッジあるのか」

[ 2014年8月26日 05:30 ]

男子60キロ級準決勝 ロシア選手(下)に敗れた高藤直寿

柔道世界選手権第1日

(8月25日 ロシア・チェリャビンスク)
 男子60キロ級で連覇を狙った高藤に、まさかの落とし穴が待っていた。地元ロシアのムドラノフとの準決勝。肩車で有効を先制されたが、大腰の変形「高藤スペシャル」で技ありを奪って逆転した。ところが、直後に判定は「有効」に格下げ。さらに、今度は勝ち越しとなったはずの浮き落としによる有効は、ジュリー団の裁定で取り消しになった。なおも攻勢の高藤に指導が出され、力尽きた。「こんなひどいジャッジがあるのかと思った。今までの柔道人生で予想できないことが起きた」と怒りを隠せなかった。

 それでも、3位決定戦は「勝つのと負けるのでは違う」と切り替え、技ありを奪われながら逆転の一本勝ち。「気持ちを切り替えられたのが収穫」と話した。6月に4歳年上の元強化選手と結婚。11月には第1子が誕生する21歳は「柔道は難しい。すぐに練習したい」とリベンジを誓った。

 ≪井上監督が質問≫高藤の技が2度も格下げされた件で、日本男子の井上監督は試合後、国際柔道連盟(IJF)のバルコス審判主任理事のもとへ質問に出向いた。IJFに抗議はしない意向だが「有効、技あり、一本の定義にばらつきがあるのではと話した」と疑問を確認せずにいられなかった。IJFは近年、ルールを変えながら攻撃的な柔道を促し続けている。井上監督は「敗因とルールをもう一度確かめる」と再検証の必要性を述べた。

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2014年8月26日のニュース