日本 五輪へ崖っ縁…宇佐美負傷、中国に痛恨の黒星

[ 2012年6月7日 06:00 ]

<日本・中国>試合前練習で宇佐美(中央)は中国選手から右目にボールをぶつけられコートから引きあげる

バレーボール男子ロンドン五輪世界最終予選兼アジア予選第4日 日本1―3中国

(6月6日 東京体育館)
 2大会連続の五輪出場を目指す世界ランキング15位の日本が崖っ縁に追い込まれた。同10位の中国に1―3で敗れ、2勝2敗の勝ち点5で、アジア勢4番手の5位に後退した。7日は同22位のオーストラリアと対戦する。

 アジア枠を争う中国の壁は高かった。五輪切符獲得が遠のく痛恨の2敗目。植田監督は「きょうの負けは残念です」と言って、敗戦の重みを受け止めた。

 試合直前に不運なアクシデントに見舞われた。練習中の相手スパイクがセッターの宇佐美主将の右目に直撃。「真っ白でまったく見えなくなった」と、すぐに近藤と交代。不動の司令塔を欠いた日本の攻撃は、12人の平均身長で7センチも上回る中国の高さに封じ込まれた。第2セットこそセンター松本の速攻などで奪取したが、終始中国にゲームを支配された。

 過去2戦で21得点の福沢は11得点と沈黙。植田監督は「福沢が機能しなかった。福沢というより、コンビの問題」と敗因を指摘。急きょ入ったセッター近藤との息が合わず、エースが本来の力を発揮できなかった。近藤も「バタバタさせてしまった。責任を感じています」と自らを責めた。

 アジア勢で4番手に後退。7日のオーストラリアに負ければ、日本の五輪切符獲得は絶望的となる。植田ジャパンのロンドン行きは極めて厳しくなった。

 ▽バレーボール男子ロンドン五輪への道 8チームの総当たり戦で、(1)1位チーム(2)1位チームを除くアジア最上位1チームの計2チームに出場権が与えられる。五輪出場は12チームで、既に英国(開催国)、ロシア、ポーランド、ブラジル(以上W杯上位3チーム)、チュニジア、米国、イタリア、アルゼンチン(以上各大陸予選突破国)の8チームが出場権を獲得。また、世界最終予選はドイツとブルガリアでも開催され、各1位チームに出場権が与えられる。今大会の順位決定は勝ち点制で、3―0、3―1の勝利は勝ち点3、フルセットの場合のみ勝ちに同2、負けに同1が与えられる。勝ち点で並んだ場合は勝利数、セット率、得点率の順で優劣をつける。

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2012年6月7日のニュース