新人・新井麻衣“キレつよ”首位発進

[ 2009年6月20日 06:00 ]

<ニチレイPGMレディス初日>1番ホール、グリーンを見留新井麻衣

 女子ゴルフツアーのニチレイPGMレディース第1日は19日、茨城県稲敷郡の美浦ゴルフ倶楽部(6402ヤード パー72)で行われ、昨年プロテストに合格した新井麻衣(20=スタンレー電気)が5アンダーの67で回り、プロでは初めての首位スタートを切った。米国の美人女子プロ、ナタリー・ガルビスのようにきれいで強い“キレつよ系”を目指す新人プロ。2日目以降も1日6バーディーの目標を掲げ、優勝のチャンスをうかがう。同じくルーキーの森田理香子(19=フリー)と有村智恵(21=日本ヒューレット・パッカード)が新井と並んで首位に立った。

【第1R成績


 20歳のルーキーが勢いよく飛び出した。ケガからの復調を印象づける5バーディー、ノーボギーの会心のスタート。新井は「凄くうれしいし、いいラウンドでした」と満足感を漂わせた。
 開幕戦での“大コケ”から復活を果たした。“大コケ”といってもスコアのことではなく、実際に派手に転んだのだ。初日の最終ホール、クロスウェーを区切るために地面に敷かれているロープにつまずいて転倒。左ひざの内側側副じん帯を損傷し、2戦目以降は欠場に追い込まれた。
 「このままひざが治らなくてゴルフができなかったらどうしよう」という不安に加え、同期の黄アルムが3戦目で早くも優勝し「同世代が頑張ってて置いていかれそう」と焦りは募った。5月のヴァーナル・レディースで強行復帰し、そこからは3戦連続の予選落ち。だが、徐々にひざへの不安がなくなり、復帰6戦目となる今大会でようやくアマ時代の07年スタンレー・レディース以来となる首位発進となった。
 あこがれは世界でもっともセクシーなゴルファーと言われるN・ガルビス。「あんなふうにきれいで強いゴルファーになりたい」と“キレつよ系”を目指している。前夜にアンジェリーナ・ジョリー主演の映画を見て「スパイっぽくした」という黒の上下にピンクのキャップ。そのたたずまいには、確かにグラマラスでゴージャスなガルビスへのあこがれが透けて見えた。
 一方でボールとバッグには「増五姫」という謎の文字。本人いわく夜露死苦(よろしく)のような当て字のヤンキー用語のイメージで「まいひめ」と読むのだとか。「ヤンキーっぽくしたらメンタル強化できるかなって。あの人たちってなんかイケイケじゃないですか」。どこまで本気でどこまで冗談なのか。「優勝しようと思って優勝できるとは思ってません。タイミングですから」と謙虚に語るが、“まいひめ”がイケイケになれば初優勝までも突っ走れるかもしれない

 ▼新井麻衣アラカルト
 ☆生まれとサイズ 1988年(昭63)11月2日、千葉県市原市生まれ。1メートル63、60キロ。血液型AB。
 ☆ゴルフ歴 7歳からゴルフ好きの母親の影響で始める。福井工大付福井高に進学し、04年北陸女子アマなどで優勝。卒業後は鶴見功樹コーチの下で1年間修業し、07年中部女子アマ優勝。ナショナルチームにも選ばれた。
 ☆プロ 初受検した08年プロテストで合格。QT10位で今季ほぼ全試合の出場権を得た。1Wの平均飛距離は250ヤード。
 ☆今季の目標 優勝と平均ストローク72・0以下。日々のラウンドでは1日6バーディーを目指している。「順位は自分だけではどうにもならないから」と理由を語る。
 ☆趣味 ピアノと料理、ゲーム。リハビリ中は不安から逃れるために趣味に没頭。料理のレパートリーは和食が主だったが、洋食で「ちょっとオシャレな」ポークビーンズに挑戦したという。ゲームは「グランツーリスモ」など。

続きを表示

2009年6月20日のニュース