【追憶の京都大賞典】98年セイウンスカイ 横山典、変幻自在の逃げ 強豪古馬の“気持ち”を手玉に取った
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京都大賞典といえば、G2の中でもメンバーがそろう一戦として知られる。天皇賞を狙う馬。あるいはその先のジャパンCを見据える馬。古馬の一流どころが集まるだけに、なかなか3歳馬の参戦は少ない。菊花賞を狙う馬は同世代相手のトライアルへと向かうのが常道だ。
だが、果敢に京都大賞典へとチャレンジし、勝ってしまった3歳馬がいた。98年セイウンスカイである。この馬を最後に京都大賞典を制した3歳馬は出ていない。
そもそも、なぜセイウンスカイは同世代相手のトライアルに目もくれず、古馬相手の京都大賞典へと向かったのか。管理する保田一隆師がセイウンスカイの秋初戦について初めて言及したのは98年7月9日だった。
「セイウンスカイは京都大賞典で始動します。セントライト記念(98年は9月27日)に出走するなら夏場から本格的な調教をしなければならない。京都新聞杯ではダービー馬のスペシャルウィークも出走するし、いきなり激しい競馬になってしまう。そこで古馬の胸を借りるレースを選択しました。京都新聞杯よりも菊花賞への間隔が取れるという点も考慮しました」
確かに京都新聞杯はスペシャルウィークだけでなく、皐月賞2着のキングヘイロー、ダービー2着のボールドエンペラーも出走が予想され、いきなり意地がぶつかり合うバチバチのレースとなることは必至だった。間隔を空けずに美浦から京都への輸送を繰り返すことへの懸念もあった。
とはいえ、京都大賞典も強烈なメンバーである。重賞4連勝で春の天皇賞馬へと上り詰めたメジロブライト。前年の有馬記念を制したシルクジャスティス。重賞勝ちこそないものの、同年の宝塚記念で2着(1着サイレンススズカ)のステイゴールド。セイウンスカイを含めて7頭立てとなったが、まさに少数精鋭。皐月賞馬セイウンスカイが4番人気に甘んじたのも無理はなかった。
前段が長くなった。レースを振り返る。1枠1番から互角のスタートを切ったセイウンスカイは無理なくサッと前に出た。
そこからが横山典弘の真骨頂。ペースを落とす気配を見せず、後続をみるみる引き離していった。向正面では圧倒的な差がつき、実況は「15馬身から20馬身はありますか」。もうアバウトにしかジャッジできないくらいに離れていた。
3角手前、坂の上り。ここでセイウンスカイはいったんギアを下げる。ラップは12秒台前半から13秒0へ。これがうまかった。セイウンスカイがペースダウンするのを見て、後続は馬も騎手も「おっ、差が詰まってきたぞ」と気持ちがやや前掛かりになったのだ。
それまでは懸命に自分のペースを守ってきた後続だったが、気持ち、ギアが早めに上がった。セイウンスカイのラップは13秒5。さらに後続が迫る。
残り800メートル。ここで横山典が魔術を仕掛ける。13秒5から12秒2へ、一気にギアを上げた。この時の後続馬の気持ちは「早くセイウンスカイに並びたい、捉えたい」だろう。ゆっくり下る必要がある京都の坂を、後続は気がつけばオーバーペースで回っていた。
直線。もう1段階、ギアを上げたセイウンスカイ。後続との差が3馬身と開いた。内からメジロブライト。間からステイゴールド。外からシルクジャスティス。4歳の強豪3騎が迫ったが、道中で脚を削られたせいか、ジリジリとしか迫れない。最後、メジロブライトが首差まで迫ったがセイウンスカイはゴールラインを悠々と駆け抜けていた。
「展開的に誰も来ないことは分かっていた。そして展開も向いた」。自ら演出した大逃げだったが、横山典は巧みな騎乗を誇るでもなく淡々と振り返った。
そして「思ったより、しまいがしっかりしていたので驚いたよ。攻め馬の感じは決して良くなかったのにね。これなら本番での上積みもある。出るからにはもちろん(菊花賞でも)頑張りたいね」。馬の奮闘を称賛してみせた。
迎えた菊花賞。古馬を倒した自信を胸に臨んだセイウンスカイは、ダービー馬スペシャルウィークに何と3馬身半もの差をつけ、再び圧巻の逃げ切り。皐月賞に続くクラシック2冠を手にした。
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