【天皇賞・春】ジャンカズマで“西田師色”鮮明に!開業4年目…「我慢強く」一歩ずつ
春G1シリーズの水曜企画は「G1 追Q!探Q!」。担当記者が出走馬の陣営に「聞きたかった」質問をぶつけて本音に迫る。伝統の長距離G1「第171回天皇賞・春」は東京本社・面来陽介(34)が担当。ダイヤモンドS2着から挑むジャンカズマの西田雄一郎師(50)に「7歳馬の可能性」「厩舎好調の要因」「大切な人との絆」の3テーマを問う。
「正直なところ年齢的に上積みは薄いと思っていた」。今年1月、栗東2厩舎を経て西田厩舎へ転厩してきたジャンカズマ。既に7歳を迎え、1年以上勝っていない。迎えた西田師の正直な感想だった。だが転厩初戦のダイヤモンドSで12番人気の低評価を覆す2着激走。その姿に驚き、考えを改めた。「経験値は豊富だがベテラン感がなく、まだまだ若い馬だな」。トレーナーにとって、うれしい誤算だった。
その前走は23年9月に丹頂Sを勝って以来、約1年半ぶりの連対。2番手でリズム良く折り合い、最終4角では外を進出した勝ち馬ヘデントールと真っ向勝負。離されはしたが後続の追い上げは封じて2着を確保。キャリア最長距離(3400メートル)でステイヤーの資質を示した。「自分のペースを守りながらいいレースができた。途中から(後続を)離していくのかと思ったが、ジョッキー(野中)があえて離しに行かずうまく攻めてくれた。満足できる内容だった」。いい意味で期待を裏切られた一戦を振り返る。
ジャンカズマの転厩、激走は厩舎を勢いづけた。西田師も「転厩して来てから成績が上がってきた」と話す。1月は2勝、2月は22日のダイヤモンドS当日まで未勝利だったが、激走翌日の23日からコンスタントに勝利を重ねた。先週までに10勝をマークし、既に昨年の年間勝利数(8勝)を上回った。「ジャンカズマのような存在がいることで、全体が活気づくし盛り上がる」。新天地で頑張る7歳馬の姿が、指揮官が厩舎運営の上で重視する“雰囲気づくり”にひと役買った。一方で「少しずつ結果が出てきてはいるが満足はしていない。こういった成績を継続できないといけませんからね」と気を引き締めることも忘れない。
好リズムで迎える大一番。管理馬のG1挑戦は23年中山グランドジャンプのミッキーメテオ2着以来。平地G1は初出走だが「G1だからといって何も変わらない。特別な力が入るわけではないし、やることは一緒です」と、あくまで自然体で臨む。
「馬が発する一つ一つの言葉を拾い上げ独自の色を出す」。西田師がトレーナーとして掲げた目標だ。開業4年目を迎え、少しずつ手応えをつかみつつあるが「まだまだ。これからも我慢強くやり続けていかないと」と話す。周囲の人々への感謝の気持ちは常に忘れない。「競馬は厩舎スタッフ、牧場、馬主さんたちがいて成り立つ。自分一人でやるわけではない」。人と人とのつながりを第一に考え、理想の馬づくりを目指す。
スマホ不適切使用で9カ月の騎乗停止となった水沼に、西田師は調教を依頼するなど手を差し伸べた。処分が明け3月から騎乗再開。復帰後初勝利は12日福島5Rで西田師の管理馬ベラトール。水沼の恩返しの1勝だった。トレセンでは師の周囲に厩舎や職種の垣根を越えて笑いの絶えない輪ができる。「正々堂々とやってファンが喜んでくれるような競馬を提供したい。競い合う部分もあるがみんなが一体となって競馬界を盛り上げていかないといけない。その上で西田厩舎を応援してくれる人が一人でも増えてくれたら」。競馬への熱く真摯(しんし)な思いを胸に大舞台へ。ジャンカズマと共にトレーナーとしての新たな一歩を踏み出す。
◇西田 雄一郎(にしだ・ゆういちろう)1974年(昭49)10月14日生まれ、神奈川県出身の50歳。95年、美浦・境征勝厩舎から騎手デビュー。20年12月にJRA調教師試験に合格。22年3月に厩舎開業。同21日の中山7R(リリーブライト)で調教師として初勝利。JRA通算710戦37勝。
【取材後記】西田師は大切にしている厩舎の雰囲気について「スタッフは一生懸命動いてくれている。いい雰囲気で仕事ができている」と胸を張る。ジャンカズマを担当する斎藤修治厩務員も「活気あふれる中でやれています」とやりがいを口にする。そんな斎藤厩務員=写真=はスポニチの愛読者。「いつか自分の馬が“達眼馬体診断”に」との願いが29日付紙面で実現した。そして大舞台へ。担当馬のG1出走は初めてだ。「馬は本当に若々しいし、いつもどっしり構えていて頼もしいです」。相棒への信頼は日に日に深まる一方で「人間の方がドキドキしているかもしれません」と笑った。天皇賞・春で7歳以上の優勝はない。乗り越えるべき壁は高いが“スポニチファミリー”として応援せずにはいられない。 (面来 陽介)
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