【ボートレースコラム】今垣光太郎が3カドやめるって本当? 悩める男から見えた“人気の理由”

[ 2024年9月10日 04:30 ]

今垣光太郎
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 先日の三国モーターボート大賞で地元記者が耳打ちしてきた。

 「光ちゃん、3カドやめようかなって。時間ある時に詳しく聞いてみて」

 今垣光太郎(54=福井)の3カド卒業宣言。本当なら衝撃だ。舟券を組み立てる上で大きく変わってくる。私にとっても無関係な話ではない。

 もう10年以上前になるか。「3カドやったらダメですか。選手道とかもあるし…」と相談を受け「やったらええんちゃう。ルール上、認められているんやから。最初は嫌な顔されるかもしれないけど、続けたらそのうち認知されるよ」と背中を押した一人なのだ。少なからず責任も感じている。

 立ち話は軽く20分を超えた。まとめるとこうだ。

 「今すぐはやめませんが考えてはいます。昔と違って今のエンジンは伸びないし、3カドはスタートが難しいんです。4コースの引き波が残っていてフルダッシュだとその波につまずいて大きく遅れることがある。なので、かなり早起こしして、どこかでアジャストすることになるのでダッシュ乗りが悪くなる。つまり、そんなに効果的ではないんですよ。下出卓矢君も金田智博君も最近は3カドにせずスローから行っていますもんね。でも、3カドにするとファンは盛り上がってくれるし使命感を感じています。もちろん捲る気では行っていますが、捲れないことも…。本当に無理だと思ったらスローから行きます。10回に1回くらいかな。昔は展示スローで本番3カドという作戦でしたが、今は展示から3カドにするので展示でスローなら本当に伸びないんだと思ってください(笑い)。ゆくゆくはスロー専門になる予定です」

 最後に一番捲りやすいコースを尋ねた。「4カドですね。3カドより5カドの方が捲りやすいかもしれません(笑い)」。伸びないエンジン、全速Sが行けないリスクがありながら、ファンのために3カド戦を続ける今垣。50歳半ばになっても人気があるわけだ。(森本 浩司)

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