【エリザベス女王杯】ディヴィーナ 母ヴィルシーナの無念を“エリ女男”ミルコと晴らす!

[ 2023年11月8日 05:30 ]

馬チェロレッテ

ディヴィーナ
Photo By スポニチ

 秋のG1新企画「馬(バ)チェロレッテ」は前線記者が買いたい馬の魅力をアピールし「真実の馬券」に迫る。4年ぶりの京都開催となる「第48回エリザベス女王杯」(12日)では、栗東担当の田村達人(30)が前哨戦の府中牝馬Sで重賞初制覇を飾ったディヴィーナを徹底取材。母ヴィルシーナは13&14年ヴィクトリアマイル連覇の名牝。5歳秋を迎えて本格化を遂げた良血が“エリ女男”ミルコ・デムーロ(44)を背に、母の雪辱戦に挑む。

 競馬にはドラマがある。前哨戦の府中牝馬Sを制し勢いに乗るディヴィーナは、昨年の覇者ジェラルディーナと同じモーリス産駒の同期。超良血の2頭が大舞台で初対決を迎える。

 ジェラルディーナの母ジェンティルドンナは12年牝馬3冠など国内外のG1を7勝し、ディヴィーナの母ヴィルシーナは13&14年ヴィクトリアマイルを連覇した。2頭はともに09年生まれの好敵手。友道厩舎の大江助手は「厩舎でも子供同士で走るんだ、と話題になっている。しかもG1舞台。血統の素晴らしさを感じているし、そこにドラマがある」と笑みを浮かべた。現役時代は7度対決し、ジェンティルドンナが6勝。ヴィルシーナは牝馬3冠で全て2着に敗れている。母の雪辱を果たす時がやってきた。

 鞍上のM・デムーロはエリザベス女王杯とめっぽう相性がいい。16年以降、7年連続で騎乗して【2・1・3・1】。16年クイーンズリング(3番人気)、17年モズカッチャン(5番人気)で連覇を果たし、阪神開催の昨年は12番人気の伏兵ライラックを2着同着の激走に導いている。加えて5日のみやこSをセラフィックコールでVと近況のリズムもいい。

 M・デムーロと新コンビを組んだ4走前のヴィクトリアマイルから4→2→2→1着と安定感が光る。前走の府中牝馬Sは五分のスタートから思い切ってハナを奪うと後続をグイグイ引き離し、セーフティーリードを保ったまま直線へ。持ち前の勝負根性で後続を鼻差振り切り、8度目の重賞挑戦で初タイトルを獲得した。大江助手は「自分のリズムを優先したレース運び。鞍上が馬の特徴をよく理解した騎乗だったし、脚質に幅が出ました」と振り返る。

 良血が5歳秋、本格化を遂げた。「いい意味で余裕があり、心身ともに完成の域に入ってきた。バランスの取れた今なら距離も大丈夫だと思うし、楽しみな挑戦です」と期待を寄せた。たくさんの思いが詰まった一戦。連勝で女王の座へ、機は熟した。

 《府中牝馬S組好相性》過去10年(阪神開催を含む)で前走・府中牝馬S組は【4・5・3・40】と好成績。18年(1着リスグラシュー&2着クロコスミア)、19年(1着ラッキーライラック&2着クロコスミア)は2年連続でワンツー。M・デムーロが手綱を取った16年クイーンズリングは府中牝馬Sからの連勝でG1初制覇を飾った。

続きを表示

「2024 NHKマイルC」特集記事

「京都新聞杯」特集記事

2023年11月8日のニュース