【みやこS】セラフィックコール 無傷の5連勝 砂のスター候補が重賞初挑戦V

[ 2023年11月6日 05:28 ]

<みやこS>外から差し切り5連勝で重賞初制覇のセラフィックコール(左)(撮影・亀井 直樹)
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 重賞の壁を突き破った。「第13回みやこS」が5日、京都競馬場で行われ、1番人気セラフィックコールが無傷の5連勝で重賞初挑戦V。チャンピオンズC(12月3日、中京)の優先出走権を手にした。

 快進撃が止まらない。デビューから連勝街道を突き進むセラフィックコールが重賞初制覇だ。M・デムーロは勝利を確信した瞬間に左手でガッツポーズ。相棒の首筋をポンポンと叩いて3馬身差でフィニッシュした。デビュー5連勝に導き「強い。ずっと勝っているからプレッシャーがありましたけどね」と使命を果たし、充実の汗をぬぐった。

 いつも通りスタートはひと息で後方から。徐々に位置を上げ、中団で向正面を通過して流れに乗った。ただ、先行勢が早めにスパートをかけ、ペースが上がったところでなかなか反応してくれない。それでも前走の3勝クラスから2戦連続でコンビを組み、中間の追い切りでも稽古をつけたM・デムーロは「ズブいところがある」と熟知していた。ギアが上がれば大丈夫――。その思いで合図を送り続ける。狙い通り直線、エンジン全開。上がり3Fで2位に0秒7差をつける36秒1の鬼脚で余裕たっぷりに差し切った。「凄い瞬発力でした。最後も思ったより楽でしたね。本当に能力が高い」とうなった。

 寺島師もメンバー最少のキャリア5戦目で勲章を手にした愛馬への賛辞を惜しまない。「状態が良くなっていましたしね。まだ粗削りですけど、これからが楽しみ」と目を細める。今後については「また様子を見てオーナーサイドと相談しながら。そんなに詰めて使える馬ではないと思うので」として次走は未定ながらG1、Jpn1も候補に挙がるだろう。

 3日のJBCクラシックは1歳上の僚馬キングズソードが勝利。期待馬が頭角を現し、指揮官は「良かったです。2戦とも、こんなにうまくいくとは思わなかった」と照れ笑いを浮かべた。ダート界に現れたスター候補の動向から目が離せない。

 セラフィックコール 父ヘニーヒューズ 母シャンドランジュ(母の父マンハッタンカフェ)20年2月1日生まれ 牡3歳 栗東・寺島厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績5戦5勝(重賞初勝利) 総獲得賞金8918万8000円 馬名の意味は熾天使(してんし)の宣言(母名より連想)

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