【京都大賞典】ディープな秋に花 プラダリアV 昨年の青葉賞以来復活の重賞2勝目

[ 2023年10月10日 05:11 ]

<京都大賞典>勝利したプラダリア(撮影・中辻 颯太)
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 3日間開催のラストを締めくくったG2「第58回京都大賞典」が9日、3年ぶりに京都競馬場で行われ、5番人気プラダリアが昨年青葉賞以来2度目の重賞制覇を飾った。ディープインパクト産駒は8日、JRA通算勝利数で大種牡馬サンデーサイレンス産駒の記録を抜いて単独1位へ。同産駒が2日連続で話題をさらった。鞍上の池添謙一(44)と管理する池添学師(43)の兄弟制覇は3度目となった。

 持ち前のド根性を発揮した。道中3番手を追走したプラダリアが最後の直線、力強く伸びる。残り1Fから内のボッケリーニと馬体をビッシリ併せて激しい追い比べとなったがラストは地力でねじ伏せ、2度目の重賞制覇を飾った。ディープインパクト産駒は前日8日にJRA通算勝利数で歴代単独1位になったばかり。偉大な父の大記録に花を添えた。池添は「返し馬から凄くいいフットワークで、この相手でも自信を持って乗ることができた。重賞戦線であと一歩の競馬が続いていたが結果を出してくれたし、もう一回上を目指せる」と喜びを口にした。

 五分のスタートを決めてスッと好位を確保した。道中は経済コースを通ってロスのない運び。手綱を持ったまま手応え抜群で直線に入るとグイグイ伸びて、道悪を全く苦にしなかった。鞍上は「スタートは普通に切ってくれた。ハナを切った馬の後ろで運び、いいリズムで走ってくれたし勝負根性も見せてくれて、いい内容でした」と振り返る。

 3歳時の青葉賞で重賞初勝利を飾ったが、その後はダービー5着、神戸新聞杯8着、菊花賞7着。今年もG2の日経新春杯と京都記念で3着と好走するも重賞5戦で未勝利。勝利が遠かった。管理する池添師は「完璧な騎乗で、やっと善戦マンから脱出することができました」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 今後は既に登録済みの香港ヴァーズ(12月10日、シャティン)で海外初遠征プラン、国内専念ならジャパンC(11月26日、東京)か有馬記念(12月24日、中山)の3択。池添師は「まだ血統的にも良くなると思うし、これで勝つことを覚えてくれれば」と期待を膨らませた。ディープインパクト産駒のJRA・G171勝はサンデーサイレンス産駒と並ぶ1位。次の大記録更新へ、ひと皮向けた実績馬が堂々と大舞台に向かう。

 プラダリア 父ディープインパクト 母シャッセロール(母の父クロフネ)19年4月3日生まれ 牡4歳 栗東・池添厩舎所属 馬主・名古屋友豊 生産者・北海道新冠町のオリエント牧場 戦績13戦3勝(重賞2勝目) 総獲得賞金1億9518万6000円 馬名の由来はポルトガル語で草原。

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