【きさらぎ賞】フリームファクシ 皐月賞へ堂々名乗り 一騎打ち制し重賞初V

[ 2023年2月6日 05:29 ]

<中京11R・きさらぎ賞>1番人気に応え、3連勝で重賞初制覇を飾ったフリームファクシ(右) (撮影・亀井 直樹)
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 やはり一騎打ち!5日、中京競馬場での「第63回きさらぎ賞」は、1番人気のフリームファクシが2番人気オープンファイアに迫られながらも頭差しのぎ切り、3連勝で重賞初制覇。クラシック戦線の有力候補に名乗りを上げた。

 課題を抱えつつも、G1級の潜在能力を誇示した。フリームファクシが直線2番手から川田のアクションに応えて一気に抜け出す。トップギアに入ったオープンファイアに詰め寄られるも、頭差振り切って重賞初勝利。未勝利戦→1勝クラスに続く3連勝で世代の主役候補に名乗り出た。

 川田は「まずは重賞タイトルを獲ることができホッとしています。2着馬も能力が高く、この2頭が出走メンバーの中では抜けていたと思います」と一騎打ちを制した喜びを語りつつ、G1を見据えるからこその課題も口にした。「テンションというより、走り出してからの力みです。今回もずっと力んでいましたし、これからも課題になるのは間違いないです」と続けた。

 ヒヤッとしたのは1角過ぎだ。レミージュが外から切れ込んでハナを奪った際、大きく頭を上げるシーン。ただそこでうまくなだめつつ、消耗を抑えられたことで直線の末脚につながった。キャリア4戦全てで手綱を取る鞍上は、成長段階での変化も感じている。「真面目な子で、体が良くなって動けるようになってきている分、進みすぎるところがあります」。経験を積み、パワーアップしていく中で前進気勢も強くなっている。「ポテンシャルはG1でも手が届く馬だと思いますし、そういう思いで競馬を重ねています」と待ち受けるステージに向け気を引き締めた。

 須貝師も期待が大きいからこそ頬を緩めなかった。「1角でこすられて不利もあったけど、何とか川田君が我慢させてくれた。まだまだ勉強する必要がある」と振り返った。それでも勝ち切ったことで視界は大きく開けた。半姉に17年秋華賞、19年英ナッソーSとG12勝を挙げたディアドラがいる良血。今後については「脚元などケアしながら様子を見て。オーナーと相談して決めていきたい」と即答を避けたが、NHKマイルCに直行する昨年の最優秀2歳牡馬ドルチェモアとともに須貝厩舎の3歳二枚看板としてG1戦線を盛り上げていくに違いない。

 ○…きさらぎ賞の勝ち馬は98年スペシャルウィーク(ダービー)、99年ナリタトップロード(菊花賞)、03年ネオユニヴァース(皐月賞&ダービー)、16年サトノダイヤモンド(菊花賞)など13頭がクラシックホースになっている。3冠馬はまだ出ていない。

 フリームファクシ 父ルーラーシップ 母ライツェント(母の父スペシャルウィーク)20年4月7日生まれ 牡3歳 栗東・須貝厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績4戦3勝(重賞初勝利) 総獲得賞金5609万4000円。馬名は北欧神話の夜の女神の愛馬。

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2023年2月6日のニュース