ナイトオブバンド芝で“修行”しクラシック戦線へ

[ 2023年1月20日 05:00 ]

次走は雲取賞に出走予定のナイトオブバンド
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 【地方からの風】貴重な経験を糧にクラシック戦線に挑む。船橋のナイトオブバンド(牡3=米谷)が5日、中山10Rジュニアカップに出走。スタートを決めて好位でレースを進めたが、直線で力尽きて13頭立ての最下位に終わった。「中団で脚をためたかったが、引っ掛かってしまった」と米谷師は苦笑い。JRAの分厚い壁にはね返された。それでも収穫はあった。「後方を付いて回るのではなく、いい位置に付けられた。スピードは中央のオープンでも通用していた。あとは中団で折り合って、その脚を直線で使えれば」。表情を引き締め、視線を前に向けた。

 昨年11月3日、JBC競走が行われた盛岡に遠征。芝1600メートルのジュニアグランプリで2着に好走して賞金700万円を得た。今回のチャレンジが実現したのは、既に南関クラシックに出走できる賞金を獲得していたからだ。

 デビューして数カ月はダートに出走。昨年6月の新馬戦を皮切りに3連勝を飾った。船橋のクラシック候補に名乗りを上げたが4戦目に挫折を味わう。9月、素質馬が集まった若武者賞で5着。勝ち馬ヒーローコールから2秒8差と力差を見せつけられた。「このまま南関で使い続けても勝つのは難しいと感じた。それなら母は芝で活躍したし、試す価値はある」。師の素早い決断が、のちの遠征成功につながった。

 次走は雲取賞(2月23日、大井1800メートル)を予定。再びダート路線を歩む。芝で磨いたスピードがどこまで通用するか。武者修行の成果をじっくり見守りたい。

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2023年1月20日のニュース