【オーシャンS】スマッシュ新短距離王名乗り!重賞4勝目、高松宮で悲願G1獲りへ

[ 2020年3月8日 05:30 ]

オーシャンSを制した川田将雅騎乗のダノンスマッシュ (撮影・西川祐介)
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 古馬スプリントG3「第15回オーシャンS」が7日、中山競馬場で行われた。4番手インで運んだ1番人気ダノンスマッシュが力強く伸び、昨夏キーンランドC以来の重賞4勝目。高松宮記念(29日、中京)の優先出走権を獲得した。 

 堂々1番人気に応える横綱相撲。ダノンスマッシュが、テレビ前のファンに“新短距離王宣言”だ。スタートこそ半馬身出遅れたが、すぐに4番手インへ。4コーナーで前に取りつき、粘るナックビーナスを1Fすぎで一瞬で抜き去った。

 川田は「まずは無事に終わって良かった。前走(香港スプリント8着)で出遅れたのでスタートは注意していたが、ゲートの中で悪さをして出遅れて…。その点で課題は残ったが、その後はリズム良く運べたと思う」と人気に応え、安どの表情で振り返った。

 昨年は高松宮記念(4着)、スプリンターズS(3着)で1番人気に推されながら、G1制覇は夢に…。だが、偉大な父ロードカナロアも管理した安田隆師は“進化”をはっきり感じていた。先週坂路で4F49秒6、今週4日が同49秒8と猛時計を連発。同師は「香港に行ってから、何か馬が変わったんです。以前は背腰が甘かった馬が、今は歩きからしてシャープ。凄くたくましくなった」と目を細めた。指揮官の脳裏にはG16勝を積み重ねた父の姿がよみがえっていた。

 「最近、父と似てきたなあ…と思うんです。父も初めの頃はがむしゃらに突っ走ったり、体質も弱い面があったが、学習能力が高くて成長したんです」

 父は4歳でG1・2勝、さらに5歳でG1・4勝と年を重ねるごとに強くなった。次走は悲願のG1初制覇を懸けた高松宮記念。鞍上は「使ってさらに良くなると思う。次が楽しみです」と目を輝かせれば、同師は「高松宮記念で、父子制覇を果たしたいと思います」と熱い思いを語った。7年前の13年、父は圧巻のレコードVで単勝1・3倍の断然人気に応えた。冬に逆戻りした寒風の中山に歓声はなくても、スマッシュの力強い雄叫びは届いていたはずだ。

 ◆ダノンスマッシュ 父ロードカナロア 母スピニングワイルドキャット(母の父ハードスパン)牡5歳 栗東・安田隆厩舎所属 馬主・(株)ダノックス 生産者・北海道新ひだか町のケイアイファーム 戦績16戦7勝 総獲得賞金2億7737万5000円。

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