17年度JRA賞年度代表馬はブラック!2年連続の栄冠

[ 2018年1月10日 05:30 ]

キタサンブラック
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 2017年度JRA賞受賞馬選考委員会が9日、東京都港区のJRA本部で行われ、年度代表馬に昨年G1・4勝、ラストランの有馬記念で有終の美を飾ったキタサンブラック(牡6=清水久)が選出された。昨年に続き2年連続の選出は史上6頭目。JRA最多タイとなるG1・7勝、歴代獲得賞金1位など、記録にも記憶にも残るスーパーホースが、また一つ勲章を重ねて、種牡馬としての第2ステージへ進む。授賞式は29日に都内のホテルで行われる。

 北島三郎オーナーが「まつり」熱唱で締めた京都の引退式の余韻が残る中、キタサンブラックに新たな吉報が届いた。2年連続の年度代表馬選出。障害G1で偉業を成し遂げたオジュウチョウサンに3票入り、満票こそ逃したが、得票率は99%。同時受賞の最優秀4歳以上牡馬は満票(290票)獲得と、文句なしの選出。大阪杯初代王者、天皇賞春秋連覇、有馬記念での大団円と、全て1番人気でG14勝を挙げ、獲得賞金でもテイエムオペラオーを抜き歴代1位(18億7684万3000円)に。語り継がれる名シーンを演出し続けた強さが評価された。

 シンボリルドルフ、ディープインパクト、ウオッカなど、日本競馬史に刻まれた名馬と肩を並べる2年連続の年度代表馬。北島オーナーは「引退式を終えたばかりで寂しい気持ちでしたが、2年連続で年度代表馬に選ばれたと聞き、大変名誉なことと感激しております。種牡馬という新しい道に進むキタサンブラックも喜んでいることでしょう。3年間という短い期間でしたが、ご支援いただいた競馬関係者、いつも心温まる声援を頂いたファンの皆さまには感謝しかありません。本当にありがとうございました」と喜びを語った。

 北島オーナーにとって初G1となった菊花賞以降、積み上げたG1タイトルは7つ。大手牧場ではなく、日高の小牧場で誕生した地味な血統のブラックが、次々と良血馬をなぎ倒していく姿に、ファンは心を打たれた。そして何より、ひたむきに走り続ける姿が、近年、体調が優れず芸能活動をセーブしていた北島オーナーの心の支えでもあった。

 今後は種牡馬として第2のステージが待つ。清水久師が「馬格があって背も高いし、種牡馬に向いている。どんな子を出すか楽しみ」と期待すれば、武豊も引退式で「ブラックの子でG1を勝ちます」と高らかに宣言。順調なら21年夏となる初年度産駒のデビューが、今から待ち遠しい。

 ▼清水久師 非常に光栄に思っている。王道のG1を6レース使い、1番人気で4勝してくれた。JRAで先頭に立って競馬を盛り上げてくれた。頑張ってくれたキタサンブラックに感謝したい。

 ▼武豊 2年連続の年度代表馬ということで、本当に素晴らしい馬だなと思います。このような馬に騎乗することができて光栄です。

 ◆キタサンブラック 父ブラックタイド 母シュガーハート(母の父サクラバクシンオー)牡6歳 大野商事 栗東・清水久 武豊 ヤナガワ牧場 6戦4勝 8億934万円(大阪杯、天皇賞・春秋、有馬記念)

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